I 401kプランとは何か?
(4) 401kプランが企業サイドと従業員サイドから多くの支持を得ている理由
401kプランが企業サイドと従業員サイドから多くの支持を得ているのには、税制上の優遇の他にいくつかの利点があるからだといえます。
従業員サイドの利点としては、これまで述べた税制優遇の他に、次のものもあります。
- 各個人別に「従業員勘定」があり給与天引きで自動的に積立てされるので拠出時の手続きもなく各自の残高や資産配分等を把握しやすくなっています。このため確定給付型年金と比べ透明性が高くなります。
- 転職先への資産移管が可能であり、転職先に401kプランがない場合にはIRA(個人退職用積立勘定)に非課税で移管でき、携帯性(ポータビリティ)があるので転職の妨げにならず、雇用の流動性の足かせになりません。
- 制度への参加は任意であり、規定の範囲内で拠出額や運用先を指定、変更することができます。
企業サイドからの利点は、次のものがあります。
- 将来の年金給付額が一定の算式で決められている確定給付型では、もし運用状況が悪く年金資産の積立が不足した場合、企業が不足分を補わなければなりませんが、401kプランでは運用状況の悪化などでの利差益による追加拠出の必要がないので、経営に悪影響を及ぼすことが少なくなります。この企業補填は現在、日本においても企業経営を圧迫している最大の問題点です。
- 確定拠出型では年金数理計算などの運用事務の負担が少なく、拠出額(従業員、企業側共)や制度の運営費用も損金算入が可能です。
以上が利点ですが、もちろんこれとは逆にデメリットもあります。 たとえば、制度が税制適格であるため満たさなければならない要件が複雑で、企業は運営を慎重に行い定期的に調査することも必要となります。また、従業員に対しては自己の責任と判断で幅広い運用商品の中から選択をする上で十分な退職準備の考え方や精度の特徴、リスクなどの教育をしていかなければなりません。
そして従業員は先にも述べたように、自己責任において投資選択するリスクを各自が負うこととなり、大きな収益と損失は紙一重となります。資産運用の結果が将来の受給額を大きく左右するので、退職後の準備を狂わすことにもなりかねません。 しかしながら米国において公的年金の水準は低く、高齢化に伴い今のままでは公的年金給付の資金が不足するのは必死です。それゆえ退職後の生活基盤となる企業年金の重要性は高く、リスクを請け負っても自分の老後資金は自分で貯えるという考え方が広まっています。

