V. 401kプランとどうつきあうか

 

これまでの年金制度では老後の生活保障が十分でないということは、少々乱暴な言い方をすると、もはや政府はわれわれ国民の面倒は見てくれないということです。そこでこれから導入される日本版401kプランに国民がどう取り組んでいくかが重要になってきます。それには国民一人ひとりが現在の年金制度の状況を把握し、各自で資産を形成していくという発想の転換が必要になるでしょう。

 

これまでの公的年金や企業の確定給付型年金においては、現在の残高や受給金額、運用状況などは運用機関任せで、受給開始間際まで自分で受け取る年金額を把握していないうえ、退職後の60歳以降はこれらの年金で悠々自適な老後生活(働いていたときと同水準の生活)ができると誰もが考えていたはずです。しかし、現行の年金制度では社会経済の環境の変化や、終身雇用制度に対する意識の変化に十分に対応できなくなっています。加えて、近年の景気低迷を反映した低金利環境下では年金資産運用が十分にできなくなってきており、年金給付開始の繰り延べや給付額の減少などの措置がとられ、悠々自適な老後生活の保障はなくなってきてしまっています。そうなるとこれまで他人任せであった老後の資産形成を、各個人が自助努力により資産を増やすプランを考え形成していくことが重要となってくるのです。しかし資産運用がうまく行かず、元本割れをしてしまうというリスクがあり、資産の増減は各個人の運用次第となります。それゆえ各個人が他人任せにせず、しっかり自分にあったプランを考えることが大切となります。

 

個人の生活形態は様々ですので、子供が5人いる家庭と1人しかいない家庭のライフプランが同じであるはずがありません。それゆえ他人の真似ではなく、自分のことは自分で考えていかなければなりません。自分で考え、そして行動する。これが「自己責任」です。これは元来当然のことなのです。「自分で考え、自分で資産を形成する」これからの時代はこの意識を持つことが大切です。

 

1年や2年で老後資金をすべて蓄えるのは無理な話ですが、20年、30年という長い期間で考えてライフプランを立てていくことで、ゆとりのある老後の資金確保が可能となるわけです。

 

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