現物出資型ETFの仕組み


現物出資型のETF

現物出資型ETFの基本的な仕組みは次のようになります。

まず、「投資信託委託業者」(いわゆる運用会社)が、株券を大量に保有するような機関投資家や「指定参加者」と呼ばれる証券会社から、特定の株価指数TOPIX、日経株価指数300、日経平均株価など)に連動するような「ユニット化された現物株式」(その株価指数の構成に近似した株式ポートフォリオ)を集めて、そのかわりに「当該株価指数連動型投資信託受益証券(以下、「ETF受益証券」)を発行します。 この発行された「ETF受益証券」を市場で売買することによって、一般の個人投資家を含めた市場参加者も取引できるようにしたものです。

ですから、この現物出資型のETFにおいては、当該投資信託の購入や売却に伴う株式と現金とのやりとりは、ファンドの中では基本的には(指数との連動性の維持のための売買は行われますが)行われません。行われるのは、委託業者と機関投資家ならびに指定参加者の間の「ETF受益証券」と「ユニット化された現物株式」との交換のみということになります。(先ほどは述べませんでしたが、現物を出資して受益証券を得るのと同様に、受益証券を現物の株式ポートフォリオにすること換えることも可能です。)

この結果、現物出資型のETFは、従来の投資信託とは異なり、市場で株式を取引する際にかかるコストを大幅に低減することができ、したがって、ETFの信託報酬もまた、非常に低く抑えることが可能となったのです。なお、現物株式出資型ETFは株式バスケット型ETFとも呼ばれています。

 

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