安全性と利便性・・・どちらを選ぶ?
銀行のロビーで順番を待っていると、女性行員の方に声をかけられました。「手のひら静脈認証を採用したICカード」の案内でした。
テレビのコマーシャルでその存在は知っていましたが、説明を聞くのは初めて。最近のカード詐欺事件や盗難事件の多発を考えると、より安全なカードに切り替えておいたほうがよいと思い、じっくり説明を聞くことに。
説明によると、キャッシュカードを利用する際にATMに手をかざすと、あらかじめ登録された静脈パターンと照会して認証が行われること、キャッシュカードとクレジットカードが1枚のカードになること、初年度の年会費は無料で、以後の年会費も現在のクレジットカードの年会費と同額であること、電子マネーの機能も付加できることなどがわかりました。
説明を受けて、なるほどこれなら安心だろうな・・・・と思ったのですが、そこには問題が! このカードに切り替えると提携している金融機関のATMは利用できなくなるというのです。考えてみれば静脈認証なのですから、そのシステムが整っていない他行のATMでは認証が行えないのは当然ですし、せっかく自行では静脈認証で安全性を高めているのに、他行のATMではパスワードによる認証ができてしまえば、せっかくのセキュリティも台無しです。
言われてみれば、その通りなのですが、それでは困るのです。私の利用している銀行は熱海に支店もATMもありません。振り込みなどはオンライン・バンキングを利用しているので問題ないのですが、現金を引き出したい場合には、提携金融機関のATMを利用しています。それが利用できなくなっては支障が生じます。
説明してくれた女性行員の方は、熱海に自行のATMが存在していないことを知りとても驚いていました。全国津々浦々に自行のATMが設置されていると思っていたようです。
せっかく安全性が高い認証システムであれば、是非、全ての金融機関で採用して欲しいものです。そして、可能であれば標準仕様を整えることで、どの金融機関のカードも提携金融機関のATMで静脈認証が行えて、安全に利用できると便利ですよね。
金融機関はこれまではATMの提携先を拡大することでユーザーの利便性を図ってきたわけです。認証システムを高度化することで、この利便性が失われるのは残念です。利便性と安全性の両方を確保する方法はないものでしょうか。
