9月30日に金融商品取引法が全面施行されました。個人投資家としては、大した影響はないだろうと思っていたのですが、これが思いのほか厄介でした。
まず、施行前には、証券会社等から「金融商品取引法施行に伴う大切なお知らせ」やら「契約締結前交付書面」などがドサっと届きました。商品ごとのリスクや手数料が説明された書面です。どの会社のものもほとんど同じもの。
施行後にオンライン取引を行おうとすると、取引前に、これらの書類の内容を確認したかどうかが尋ねられます。「確認した」を選択しないと、取引が出来ない仕組みです。これだけならともかく、ついでに、投資経験や資産額についての質問にまで答えなければなりませんでした。口座開設時に書面で回答してあったのに、再度同じことを回答させられます。どうやら、この回答によっては、取引できない商品もでてくるようです。つまり、これらの質問は、顧客のリスク許容度などを確認して、金融商品取引法で強化された「適合性の原則」を順守した販売を実施するための対策のようです。
また、金融商品取引法と直接関係があるのかわかりませんが、10月1日からオンライン取引のアクセス方法が変更になったところもありました。
一方、保険会社からは電話がかかってきます。「一度、ごあいさつに・・・」あるいは「契約内容の確認に・・・」などという理由です。これも、○月○日に訪問して、商品内容をきちんと説明したという証拠を残したいのだと思いました。
更に、ファンドの月報や週報が長くなりました。これまでA41ページ程度だったものが、2ページ、あるいは4ページに増えているものもありました。増えた部分は、リスクの説明や手数料の説明部分です。
見える範囲でも、これだけの変化があったわけですが、大量の書類を作成、郵送するコスト、ホームページを修正するコスト、担当者が顧客を訪問するコスト、どれほどの追加コストが金融商品取引法の施行によって発生したのでしょう。これらのコストは結局のところ、投資家が直接、間接的に負担することになるわけですから、投資家保護を強化した法律が施行されたことを、単純によいことであるとは言い切れない気分です。