経済ニュースでは、毎日のように穀物価格を含めた商品市況の高騰が報じられています。一方で、新興国の中でも最も貧しい国では食糧不足が深刻化しており、既に「食糧危機」という言葉で報じられています。国連はこの食糧危機に対応するため先月末に設置したグローバル食糧危機作業部会の初会合を明日(5月12日)に開催するということです。同時に、各国が緊急援助の実施を発表しています。
食糧価格の高騰の背景には様々な要因があるといわれています。人口増加による食糧需要の増加、オーストラリアの干ばつなどのような天候不順による生産量の減少、地球温暖化への対応策としてのバイオ燃料への転換、サブプライム問題を受けた投機資金の株式や債券市場から商品市場への流入など等。
日本では、商品市場への参加者は機関投資家を中心としており、まだまだ個人投資家の占める割合は少ないといわれていますが、海外ではETFなど個人投資家に身近な金融商品を利用した商品市場への個人の参加が活発に行われているようです。日本でも商品ETFの上場が近く実施されるといわれています。
商品投資には実需、ヘッジ目的、インフレヘッジなど、経済的理由が存在しますし、市場が存在している以上、投機資金や投資資金が流入することは当然のことです。
とはいえ、一方で食糧危機が深刻化しているのに、先進国がバイオ燃料を推し進めていくというのは、どこかおかしいと思わざるを得ません。食べ物を燃料にする、そのために貧しい国の人々が飢餓に苦しむのであれば、その政策は再考の余地があるのではないかと思ってしまいます。地球温暖化の対策として代替燃料が必要であるのであっても、食糧を使用しない代替燃料に力を入れる方向に進めないものでしょうか。