東証マザーズ指数と東証マザーズCore指数の違いとは?


東証マザーズ指数とは

東証マザーズ指数とは、東京証券取引所の市場の一つであるマザーズ市場の動向を示す株価指数です。2016年11月9日現在、マザーズ市場には226社が上場しています。東証マザーズ指数は、これら226社全体の値動きを表す指数です。

東京証券取引所には、市場第一部、市場第二部、マザーズ、JASDAQ及び TOKYO PRO Market の 5つの市場がありますが、このマザーズ市場は、新規産業や新興企業を育成するために、新興企業に対してより早い段階から証券市場を通じた資金調達の機会を提供すると同時に、投資家に成長企業への投資機会を提供することを目的として設立された市場です。設立されたのは1999年11月です。

東京証券取引所はマザーズへの上場を申請する企業に対して「高い成長可能性」があることを求めています。また、マザーズでは多くの成長企業に資金調達の場を提供するという観点から、上場対象企業について、規模や業種による制限は設けられていません。さらに、マザーズは、市場第一部へのステップアップのための市場と位置付けられていて、マザーズ上場後、バリューコマース株式会社、株式会社ユーグレナ、株式会社サイバーエージェント、さくらインターネット株式会社など多くの成長企業が市場第一部に市場変更しています。2016年に入ってからも2016年10月末現在、次の18社がマザーズから市場第一部に市場変更を行いました。

 

【2016年にマザーズから東証第一部に市場変更した企業】

市場変更日

銘柄名 銘柄コード 変更後市場
2016/10/21 ファーストブラザーズ(株) 3454 第一部
2016/10/07 BEENOS(株) 3328 第一部
2016/09/16 イー・ガーディアン(株) 6050 第一部
2016/09/12 PCIホールディングス(株) 3918 第一部
2016/09/09 (株)RS Technologies 3445 第一部
2016/08/12 (株)デザインワン・ジャパン 6048 第一部
2016/07/27 Hamee(株) 3134 第一部
2016/07/27 フリービット(株) 3843 第一部
2016/07/26 (株)ビューティガレージ 3180 第一部
2016/06/23 アトラ(株) 6029 第一部
2016/04/15 (株)ディー・エル・イー 3686 第一部
2016/03/31 タカラバイオ(株) 4974 第一部
2016/03/29 (株)ラクーン 3031 第一部
2016/03/18 KeePer技研(株) 6036 第一部
2016/03/01 (株)ワイヤレスゲート 9419 第一部
2016/02/23 (株)メディアドゥ 3678 第一部
2016/02/18 (株)ファーストロジック 6037 第一部
2016/02/05 (株)ムゲンエステート 3299 第一部

(出所:東京証券取引所

 

ただし、マザーズに上場してから10年以内に市場第一部にステップアップしなかった企業の場合は、上場後10年を経過した時点で、市場第二部と同水準の上場廃止基準が適用されることになります。上場後10年を経過したマザーズ上場会社は、マザーズでの上場継続又は市場第二部への上場市場の変更のいずれかを選択することになります。また、マザーズにおける上場の継続を選択した場合、5年経過するごとに再度市場選択を行う必要があります。

東証マザーズCore指数とは

一方、東証マザーズCore指数は、東証マザーズ上場銘柄を代表する15銘柄の値動きを表す株価指数です。マザーズに上場する銘柄の中から、時価総額、売買代金、利益及び配当状況等を考慮して15銘柄が選定されています。東証マザーズCore指数は、2016年11月末現在、次の15銘柄で構成されています。

銘柄コード

銘柄名

1 2121 ミクシィ
2 2438 アスカネット
3 2468 フュートレック
4 2489 アドウェイズ
5 2497 ユナイテッド
6 3622 ネットイヤーグループ
7 3843 フリービット
8 3853 インフォテリア
9 4565 そーせいグループ
10 4813 ACCESS
11 4974 タカラバイオ
12 6255 エヌ・ピー・シー
13 7829 サマンサタバサジャパンリミテッド
14 8789 フィンテック グローバル
15 9419 ワイヤレスゲート

このように東証マザーズ指数は、新興企業向け市場のマザーズ市場全体の動向を、一方で東証マザーズCore指数は、マザーズ市場の中核(Core)となる15社の動向を示す株価指数なのです。

 

東証マザーズCore指数への連動を目指すETF

シンプレクス・アセット・マネジメントが運用する「マザーズ・コア上場投信(銘柄コード:1563)」は東証マザーズCore指数への連動を目指すETFで、2011年11月29日に東京証券取引所に上場しました。

東証マザーズ指数への連動を目指すETFとETN

2018年2月に東京証券取引所に上場した「東証マザーズETF(銘柄コード:2516)が東証マザーズ指数への連動を目指すETFです。運用会社シンプレクス・アセット・マネジメントです。

また、野村アセットマネジメントが運用する「NEXT NOTES 東証マザーズ ETN(銘柄コード:2042)」は、東証マザーズ指数への連動を目指すETNで、2013年10月28日に東京証券取引所に上場しました。なお、ETNはExchange Traded Noteの略称で、価格が特定の株価指数や指標に連動するように設計された債券であり、発行した金融機関が価格が特定の指標に連動することを保証します。