MSCI EM イースタン・ヨーロッパ10/40 インデックスとは?


MSCI EM イースタン・ヨーロッパ10/40 インデックスとは

MSCI EM イースタン・ヨーロッパ10/40 インデックスは、東欧(ロシア、ポーランド、ハンガリー、チェコ共和国)の株式市場における大型株と中型株の動向を示す時価総額加重型の株価指数です。

MSCIは、同指数を算出している世界的な指数会社のMSCI社のことです。また、EMはEmerging Marketの略で、新興諸国を意味します。MSCI EM イースタン・ヨーロッパ10/40 インデックスは、英語ではMSCI EM EASTERN EUROPE 10/40 INDEXと表記されます。日本語ではMSCI 東欧10/40指数と記載されることもあります。MSCI EM イースタン・ヨーロッパ10/40 インデックスは、2016年8月末現在、50銘柄で構成されています。

MSCI EM イースタン・ヨーロッパ10/40 インデックス

 

10/40の意味は?

指数名にある「10/40」の10は、指数の構成において、1銘柄の組入比率の上限を指数全体の10%に制限しているという意味です。また、40は、指数において組入比率が5%以上の銘柄の合計の指数全体に対する割合の上限を40%に制限しているという意味です。

これは、欧州の投資ファンド「UCITS」における投資家保護のためのルールの一つです。UCITSとはEU(欧州連合)の法律に従って設立・運用されている投資ファンドですが、その規制の一つに、分散を確保することで、リスク低減を図ることを目的とする「5/10/40ルール」と呼ばれるルールがあります。このルールでは、1発行体当たりの組入比率は、ファンド資産全体の10%を上限とし、組み入れ比率が5%以上~10%までの発行体の合計は指数・ファンドの資産の40%を上限としています。なお、日本の投資信託でも、1銘柄当たりの組入比率等を制限するルールはあります。

5/10/40ルールの詳細は欧州連合のUCITS DIRECTIVES「DIRECTIVE 2009/65/EC OF THE EUROPEAN PARLIAMENT AND OF THE COUNCIL」をご覧下さい。なおUCITSのルールは変更されることもありますので、直近のルールは欧州連合のHP等でご確認下さい。

 

MSCI EM イースタン・ヨーロッパ10/40 インデックスをベンチマークとするETF

MSCI EM イースタン・ヨーロッパ10/40 インデックスをベンチマークとするETFに「iシェアーズ 東欧キャップトUCITS ETF」(ティッカー:IEER)があります。同ETFはブラックロックが運用するアイルランド籍のETFで、ロンドン証券取引所に上場しており、日本の一部の証券会社を通じで購入することが可能です。