インフレリスク とは、どんなリスクですか?


インフレリスク とは

インフレ(=インフレーション)とは、継続的に物価上昇がおこり、お金(貨幣)のものを購入する力(購買力)が低下する現象のことです。そして、物価上昇率(インフレ率)が高くなり、金融商品などの利率を上回ると、この金融商品に投資した人は、実質的な損失を被ることになります。このような損失のリスクをインフレリスクといいます。

 

インフレリスクの考え方

たとえば、期間1年、2%の利回りが保証された金融商品に100万円投資したとします。このとき、1年後には、確実に102万円を得ることができます。ただし、この1年のインフレ率が5%だったとしましょう。

その場合、1年前100万円で買えたものの値段は、現時点において、105万円になってしまっています。

ということは、1年前、100万円を使えば買えたはずの「もの」は、現在、2%でしっかりと運用した結果の102万円で購入しようとしても、105万円に値上がりしてしまっていますから、買うことができません。

つまり、実質的には、運用した結果、損をしてしまっていることになります。 これが、インフレによって被る「実質的な損失」の意味するところです。

したがって、例えば、固定利率が予め決められている定期預金などは、価格変動のリスクは小さいものの、インフレリスクに弱い商品であるということができます。

 

世界のインフレ率

日本を含む先進国では物価が安定し、低金利が継続していますが、世界を見回すとインフレリスクに苦しんでいる国が多く見られます。次のチャートは、IMFのデータを基に、2017年の世界で最もインフレ率の高い20カ国を示しています。

インフレ率が最も高い20カ国