エマージング・マーケットとは、どのような市場ですか?


エマージング・マーケットとは

エマージング・マーケットとは、アジア、中南米、東欧など新興諸国の金融市場のことです。

エマージングというのは、英語の「Emerging」からきています。「emerge」という動詞には、浮かび上がる、台頭する、という意味があります。エマージング・マーケットというと、新興諸国の市場という意味になります。エマージング・アジアというと、アジアの新興諸国ということになりますし、エマージング・カントリーというと、世界中の新興諸国を指します。

投資信託にも、ファンド名に「エマージング」という言葉がついたものが多くあります。エマージング・アジア、あるいはエマージング・オープンというように使われていますが、いずれも新興諸国を投資対象としたファンドです。

 

エマージング・マーケットの魅力

新興諸国に投資するのは、それらの地域や国々での今後の高い成長性を見込んでいるためです。高い成長率が期待できる国の株式に投資することで、投資信託の高い成長が期待できるというわけです。ただ、高い成長を期待できると同時に、外国の市場ですから為替リスク、そして、大きな価格変動リスクカントリー・リスクも含んでいます。通常、新興諸国に投資するタイプの投資信託は、先進国に投資するものよりリスクが高い傾向にあります。

 

エマージング・マーケットの定義

どの国や地域をエマージング・マーケットとして投資するかは投資信託により異なります。世界的な株価指数算出会社であるMSCI社が算出しているMSCIエマージング・マーケット・インデックスを構成する中国、韓国、台湾、インド、ブラジル、ロシアを含む26カ国(2020年2月末現在)を投資対象としているファンドもあれば、FTSE社が算出しているFTSE エマージング・インデックスを構成する24カ国(2020年2月末現在)を投資大賞としているファンドもあります。また、運用会社が独自に調査・分析して、将来有望な新興諸国を選別して投資するケースもあります。