ノックアウト投信とは?


ノックアウト投信とは

ノックアウト投信とは、株価指数や為替(通貨)など対象となる資産の価格が、一定の決められた範囲を超えて下落しなければ、一定の利息が支払われるといった特殊な条件が定められた債券(「仕組み債」)を投資対象とする投資 信託を指します。

一般的には、「リスク限定型」、「リスク低減型」などという呼称で販売されることが多く、為替や株価指数などが、ある基準となる価格以上に下落しなければ、一定の比較的高い利回りが支払われ、それを超えて下落した場合には、その下落分がそのまま投資家の損失になるというような仕組みを持つ商品です。

 

ノックアウトとは

この「ノックアウト」という言葉は、オプション取引(オプションとは、直訳すれば、「選択権」で、ある対象物を、将来の一時期もしくは一定期間において、予め決められた価格で売買できる権利のことをさします。)の用語で、「対象となる資産が、所定の価格に達するとその権利が消滅するオプション」のことを「ノックアウトオプション」と呼ぶことに由来しています。

例えば、「日経平均株価が1年間で、30%以上下落しなければ、8%の利息を支払う」という商品の場合には、「日経平均株価が30%下落する」という条件が、「8%の利息を支払う」という権利の消滅(ノックアウト)条件になっており、このことから、「ノックアウト投信」と呼ばれています。

また、「ノックイン投信」という呼び方もされますが、これも、「ノックアウト投信」と同じタイプの商品を指しています。ノックインの意味は、ノックアウトの反対で、「所定の価格に達すると権利が発生するオプション」のことですが、「一定の利息を得る」ことではなく、「対象となる株価指数や為替レートなどに連動した投資リターン(損失)を得る」ことを権利として捉えて表現をしているため、「ノックイン投信」と呼ばれています。

「ノックアウト投信」は基本的に、損失の発生確率が「限定」、「軽減」されている一方で、思惑が外れ、損失が発生した場合の損失の規模については、直接にその対象物に投資する場合と変わらないため、「リスク限定」「リスク軽減」という言葉を、「リスクが小さく、大きな損失をしない商品」と誤解することがないように注意し、投資にあたっては、その条件をよく理解した上で、判断を行なうことが必要になります。