金融株型のファンドは主に銀行や証券会社などの金融機関の株式に投資するファンドです。保険業や消費者金融の株式に投資するファンドもあります。
金融業界はなんと言っても金利に一番影響される業種。特に銀行は預金者からお金を集め、それを企業などに融資して利鞘を稼いでいるため、金利が低いほど収益が上がります。金利の自由化といえども市場金利は公定歩合に連動します。公開市場操作や預金準備制度といった日銀の市場流通資金調整があるため、金利水準は日銀の動きによって操作されているからです。しかし、銀行は不良債権処理、統合、大型再編などによる体質改善が必死。いくら低金利でも自己資本比率を高めない限りは高収益体質にならないため、企業努力がより一層重要視されます。
証券会社は株式市場の影響を大きく受けます。委託手数料で収益をあげる証券会社の株式は株式相場の上下動、出来高に連動します。1999年に証券取引所以外での株式売買が解禁となり、規制されていた株式売買手数料も自由化されたため、変化していく証券市場の中で収益力を向上させ、自由競争に勝ち抜いて行く経営力が必要とされています。
保険業界は、生保・損保の相互参入という国内情勢に加え、外資系保険会社の進出で企業間の競争が激化している業界です。生保各社ははほとんどが相互会社のため、ファンドに組み入れられているのは損保株だけです。損保業界の競争ポイントはなんと言っても経営の安定を示す収益力。有力な機関投資家でもある保険業界は、保険料の徴収以外に株や預金利息によって収益をあげているため、この業界も金利と株式相場に左右されます。
また、最近では消費者金融等のノンバンクの株式に投資対象をシフトするファンドも多く、注目したい業界。批判も多く、貸出上限金利の是正問題を抱えていますが、大手などでは多様なサービス形態をとり、高収益体質を保持している会社もあります。
どの業界にも言えることですが、金融株に投資する場合は特にその収益力の強さが判断材料とされます。不良債権処理、リストラ、自己資本比率の向上などの体質改善に注目し、政府の金融政策の動きを見極めつつ、業界全体の先行きを考えることがポイントです。