メディアファンドは主に放送、出版、広告などのマスメディア関連企業の銘柄を中心に投資するファンドです。
放送・出版業界、広告業界は製作物の良し悪しが業績を左右するのはもちろんですが、それ以上に広告主がなくてはならない業界であるため、景気の動きと連動するのが特徴です。企業は売れそうな商品があると積極的に広告を出し、売上を伸ばそうとします。広告・宣伝によって売上が伸びればその企業の業績が伸びるだけではなく、広告を載せる媒体となる出版などのメディア、その仲介を行う広告代理店などが潤います。反対に景気が低迷すると、企業は広告・宣伝費の予算を縮小するため、それだけ広告費は少なくなり、それを請け負う媒体や代理店にもマイナスの影響が出てくるのです。広告業界の過去の年間売上高の推移が経済成長率と似た動きをとっていることなどからもわかるように、こうした動きが潤滑であればあるほど景気のプラス作用となって働くといわれています。広告が人の目にとまるのも、良い媒体、広告物でなければならないため、消費者動向も重要なポイント。市場のマーケティングがより一層重要視される業界でもあります。
こうした業界の中でも大きな変化が現れているのが放送業界です。放送業界はデジタル放送を機に、競争激化、再編の時代に突入しようとしています。デジタル放送は画像や音声の情報を「0」「1」の信号にして、コンピュータで画像のひずみや雑音を除去しデータ圧縮して番組を送信する方法です。アナログの現行方式に比べて画質に優れ、大量の情報が送信可能なため多チャンネル放送を提供することができ、移動体向けやインターネットに連動した双方向サービスも可能になります。順調に進めばアナログ放送は2010年をメ ドに終了する予定で、CS(通信衛星)とBS(放送衛星)のデジタル放送方式を共通化することで(BSと地上波の方式はすでに共通化)、次世代テレビ受信機は地上波、BS、CS放送すべてを視聴できる環境が整います。これにより、各社の視聴者獲得競争は過熱するものと予想されます。
また、放送業界の多チャンネル化に加え、今まではマスコミ4媒体と言われ、広告費のうち、新聞、雑誌、ラジオ、テレビの4媒体の占める割合が半数以上 でしたが、広告業界ではここ数年、インターネット広告という新たな広告媒体も見逃せない状況となってきました。インターネット人口が増加する中、サイトにバナー広告などを載せ、集客を図る企業も続々と増えてきているため、こうした業界動向の行方もチェックしたいところです。