公益株型のファンドは主に電力・ガス、通信、運輸関連企業など国内公益事業に属する株式に投資するファンドです。
電力・ガスといったエネルギー業界は、公益事業であるがゆえ、政府のエネルギー政策に大きく影響されます。最近ではエネルギー業界には自由化の波が訪れ、電力業では一般企業が電気を起こし、既存の電力会社に販売することが認められた1996年の改正電気事業法の施行から電力改革が始まり、電力料金の是正に向けて電力供給自由化を視野に入れた通産省の諮問機関である電気事業審議会の動きが注目されます。同様にガス業界でも、大口顧客向
けのガス供給が自由化となった1995年のガス事業法改正を皮切りに、最近では料金値下げの許認可を廃止した新制度もスタート。こうした制度改革を背景に、エネルギー業界には競争原理が持ち込まれ、利用者のサービス向上が期待できますが、今まで保護を受けてきたこの業界が安定供給に向けて今後どのような動向を見せるかが大きなポイントです。
ここ数年めざましい発展をとげた通信業界は、国内最大手のNTTの分割・再編、KDD、DDI、IDOの合併など、業界自体の大再編を背景に、技術革新と規制緩和で躍進したデータ通信株や、携帯電話が起爆剤となったコミュニケーション株などの中核銘柄が通信株市場の牽引役となりました。中でも注目すべきは携帯電話。多機能を搭載した新機種が次々と発売され、その契約数の伸びは成長の続伸を示す大きな鍵となります。また、国際的に高いとされる国内通信料の引き下げといった制度改革、マイラインによる電話会社選択などの新しいサービスも株価に大きな影響を与えます。
運輸業界は陸・海・空とも、競争が激しくなっています。例えば航空関連会社は規制緩和によって新規参入が認められ、各社間の競争が激化しています。運輸業界で特に注目したいのは宅急便などの運送関連株です。もちろん、 この業界も競争が激しいところではありますが、利用者に幅広く受け入れられたことから、サービスの多様化が成長の鍵を握ります。業界全体では、各企業が競争の中での他社との明確な差別化、サービスの向上が利用者増加につながるため、コスト削減と効率的なサービス提供が求められています。
公益株型のファンドは、電力・ガス、通信といった円高に強い業種特性をもった業界の株式が組み込まれているので、やはり為替に影響を受けます。どの業界も大きな特徴は競争。競争原理が市場の中でうまく働いているかどうかを見極めることが重要な判断材料となり得るでしょう。