FAQ174  国際株式型中南米型ファンドとは?

 

投資信託には様々な種類のものがあり、投資対象とする国や地域などにより分類されています。その中で、社団法人投資信託協会では、「約款上の株式組入限度70%以上のファンドで、主として中南米の株式に投資するもの」を「国際株式型中南米型」のファンドと定義・分類しています。つまり、中南米諸国の株式に的を絞って投資するファンドということです。

 

かつでは、大手運用会社の多くがこの分類のファンドを設定・運用していましたが、最後のファンドであった大和投資信託のオリジナルセレクトファンドの構成ファンドの「中南米オリジナル」が2004年2月22日に償還を迎えいて以降、2006年3月31日にHSBC投信株式会社が「HSBCブラジルオープン」を設定するまでは、中南米型に分類されるファンドはありませんでした。

 

今回設定された「HSBCブラジルオープン」は、ブラジルの証券取引所に上場している株式の中でも、特に有望な企業の株式を投資対象とするファンドで、ベンチマークであるMSCIブラジル10/40指数(円ベース)を中長期的に上回る投資成果を目指す追加型の株式投資信託です。

 

他の国際株式型のファンドと同様に、中南米型ファンドには為替リスクが伴います。しかも、ドルやユーロ市場と比較して、中南米地域の通貨の変動は大きくなる傾向があるため、より為替リスクが高い投資対象であるといえます。また、中南米地域を投資対象とするファンドの場合は、新興諸国ゆえのリスクが伴います。例えば、株式市場が成熟していないために流動性が低い、政治不安や経済不振などによる金融市場への影響が大きいなどが挙げられます。実際に、1998年には、前年のアジア通貨危機が中南米やロシアにまで拡大し、中南米の経済、取引所、通貨は大きな打撃を受けました。また、最近でも2002年には、アルゼンチンにおいて、銀行システム危機や財政破綻により経済危機が深刻化し、銀行は一時的に全面閉鎖に追い込まれました。

 

一方で、中南米経済は、先進国と比較してより高い経済成長が期待されることから、株価についてもより高い値上がりが期待されています。中でもブラジルは、今後最も高い経済成長が期待できるBRICs(ブラジル・ロシア・インド・中国)の一角として、世界的に注目されています。実際に、ブラジル経済は他の中南米諸国と比較して安定しており、2004年には4.9%、2005年には2.3%の経済成長を達成しています。経済を牽引する輸出を見ると、鉄鋼、航空機、乗用車、アルミ、パルプ、原油等などの工業製品の輸出が全体の6割以上を占めており、これらの工業製品に対する外需が好調です。


高い経済成長が期待される中南米経済ですが、為替リスクに加えて、新興諸国独自のリスクが存在することを充分に理解したうえでの投資が求められます。

 

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