インタビュー

マイケル リンゼル氏

インベスコ アセット マネジメント リミテッド投資戦略担当取締役

 

「GTグローバル インベストメント・オープンの運用について」

 

今回はGTグローバル インベストメント・オープンのファンドファンドマネージャーであるマイケル・リンゼル氏(Mr.Michael Lindsell)に、GTグローバル インベストメント・オープンの運用状況について話を聞いた。リンゼル氏はインベスコ アセット マネジメント リミテッド(所在地:ロンドン)の投資戦略担当取締役であり、インベスコの運用するグローバル株式ファンドの運用責任者でもある。インタビューはリンゼル氏の来日中1999年3月10日に行なわれた。

 

GTグローバル インベストメント・オープンは、国際株式型一般型に分類される追加型株式投資信託。投資対象を世界中の株式、債券とするグローバルファンドであり、純資産総額は2月末現在2,400億円を超える国内最大規模の追加型株式投信。設定来騰落率は2月末現在24.63%。販売会社は野村證券、木証券、第三銀行、石川銀行。


 3月1日に第5期決算日を迎えたわけですが、第5期(98年8月29日から99年3月1日)の運用状況をご説明下さい。

 この6カ月の市場の特徴は世界の主要通貨に対して円高が進んだことにあります。対ドルでは円は140円から2月末には120円程度にまで強まりました。この円高がこのファンドに大きな影響を与えました。ファンド資産の約95%が外貨建てだからです。当社は、投資決定は長期的見通しに基づいて行うという運用政策を貫いています。これはアセットアロケーション、つまり各国間への資産配分、銘柄選択、為替政策の全てについて言えます。ですから、この円高局面においても為替ヘッジは行ないませんでした。そして、それが正しい決定であると自信を持っています。今後も当面は為替ヘッジ対応を行なう予定はありません。当社は円は再び軟化すると考えています。しかも、かなり大幅に安くなると予測しています。

 

 このレベルから更に円安が進むということですか。

 ええ、そうです。

 

 どういう要因で?

 2つの要因があります。まず、第一に金融当局は適切な金融政策を採っていないということです。

 

 金融緩和はまだ十分でないと?

 まだ十分ではありません。実際、最近になってからベース・マネー(現金+準備預金)の伸びは急激に低下しています。銀行貸出は減少しています。これは、言いかえれば金融政策は引き締められているということです。

 

 そうなのですね。

 金融当局が経済を回復させるために、借入を増やしています。しかし、借入はあまりにも巨額に達しています。日本は「債務のわな」に嵌っています。政府債務の支払金利の伸びはGDP(国内総生産)の伸びよりも大きいのです。つまり借入は異常に増えているのです。何かが変わらなければなりません。

 

 例えば何が?

 2つのケースが考えられます。1つは「良い円安と良い金融政策ヘの変更」です。つまり、日本銀行が市場に必要な流動性を供給し円安政策を採るのです。これにより銀行貸出は増加し、マネーサプライも増加、それが景気回復に繋がります。

 

 かなり時間がかかるでしょうね。

 ええ、そうです。時間はかかるでしょう。しかも、この金融緩和はかなり大胆なものでなければなりません。金融緩和により円安が加速しますが効果はあるはずです。

 

 もう1つのケースというのは?

 「悪い円安」です。これは景気低迷が続き、山一証券が自主廃業し、北海道拓殖銀行が破綻した時のように投資家の日本の金融資産への信頼が失墜するというケースです。こういう状況になれば円安が加速するでしょう。この場合の円安は円への信任がなくなって起こる円安です。この結果当局は金融緩和を余儀なくされるでしょう。いずれのケ−スも結果は同じですが、その原因と課程が全く違います。

 

 ということは、現在の円安は投資家が円への信任をなくしているからではないのですか?

 いいえ違います。97年に山一証券が自主廃業を決定した後の円安は、確かにそうでしたが、今は違います。

 

 では、現在の円安の原因は何ですか?

 今年に入ってからの110円から120円への円安は、日銀の金融緩和への反応です。その結果、マネーサプライは若干増加しましたが、大した増加ではありませんでした。十分な緩和とは言えません。

 

 それでは、昨年の10月から今年1月にかけての円高局面の要因は何だったのですか。

 急激な金融引き締めです。

 

 引き締め?

 金利そのものが上がったというより、当局の金融政策の姿勢です。先ほども申しましたように昨年から今年始めにかけてベースマネーの伸びが急激に低下するほど金融政策には引き締め色が強かったのです。

 

 外国人投資家が円資産の購入に動いたということはなかったのですか?

 そういう動きも一部にはあったかもしれませんが、大きな流れとしてはありませんでした。

 

 ファンドの話に戻りますが、この決算期において円高がファンドに大きな影響を与えたということでしたが、この決算期のファンドの基準価額がマイナス7.83%となった最も大きな要因が円高ということですね。

 そうです。

 

 為替の影響を排除した場合、株式運用と債券運用の状況はどうだったのですか。

 株式については上手くゆきました。株式投資の中で最も大きな割合を占めているのが米国株式ですが、昨年8月に米国株式市場が下落した局面でかなりの株を購入しました。それ以降、米国株式は好調です。欧州通貨統合参加国の株式についても、英国株式についても好調でした。

 

 どの程度米国株式を増やしたのですか。

 ファンドの純資産総額の16%から約24%程度にまで増やしました。

 

 一部には米国株式市場は加熱しているとか、買われすぎているというコメントも聞かれますが、その点は如何ですか。

 それには同意しないとは言えません。米国株式の中には割高なものもあります。株式市場には多くの企業が上場しているわけですから、その中には割高感のあるものも出てきています。しかし、当ファンドは米国株式については11銘柄を保有しているにすぎません。それらは全て、今期、来期、そして来々期の収益成長が持続的に期待できる銘柄ばかりです。ですから、市場全体としては過熱感があり、この上げ相場が続かない可能性があるとしても、当社が保有している株式については上昇が期待できるのです。

 

 米株比率を上げたということですが、銘柄数を増やしたのですか?

 数銘柄増やし、残りは既存の保有銘柄への追加投資です。価格が下がったから増やしたのです。

 

 債券についてはどうでしたか?

 米国債の価格は下落(利回りは上昇)しています。米30年物国債は直近で4.7%まで低下(価格は上昇)しました。これは昨年8月末のことです。今回の債券価格の下落により利回りは5.7%まで上昇しました。つまり利回りは100ベーシスポイント上昇したわけです。このような債券市場の下落はファンドにも影響を与えました。しかし、為替の影響ほど大きなものではありません。

 

 為替についても長期的展望に基づいてヘッジ政策を決定しているということでしたが、長期的というのは具体的にどのくらいの長さのことですか。

 当社の投資判断は、平均して3年くらいの見通しに基づいています。これが低い売買回転率に繋がっています。このファンドの売買回転率は年率約30%です。

 

 前期において、市場での大きな出来事の1つにユーロの導入がありましたが、この影響はありましたか?

 ユーロの導入そのものは、ファンドにほとんど影響を与えませんでした。このファンド資産の約13%がユーロとスイスフラン建て資産(株式)に投資されています。その中のいくつかの企業はユーロの導入により加速している欧州企業の合併や欧州の産業再編により恩恵を受けています。特に通信分野には、業績を大きく伸ばしている企業があります。ユーロ圏の経済成長はは米国経済よりゆっくりしたものです。ですから、現在の欧州の投資環境は2年前の欧州や現在の米国市場ほど魅力的ではありません。

 

 御社はユーロ導入後の欧州経済の見通しについて比較的懐疑的な見方をしていましたが、それは変わりませんか。

 ユーロ導入前には、欧州市場全体にユーフォリアとも呼ぶべき楽観的な見方をする投資家がいました。そのため、ドイツマルクなどが大きく買われました。当社は懐疑的でした。当社はユーロ導入により欧州経済が急速に変化するとは考えていませんでした。欧州企業はこれまでの自国を中心とした考え方から欧州企業として経営を捉える必要が出てきた。これはよいことだと思います。これにより、企業の統合や業界再編が進み、より効率的な企業に生まれ変われるからです。

 

 確かに欧州企業の大型合併のニュースを聞くことが多くなりましたが、これら一連の再編というのはどのくらい続くのでしょうか。いつ頃そのプラスの結果が現われるのでしょう?

 業種によってはより早い時期に現われるかもしれませんが、全体としてはかなり時間がかかります。

 

 なぜですか。

 1つは欧州の賃金コストが高いということです。これは、欧州の経営側が、例えばドイツの場合、かなりの社会保障費、税金など間接的コストを負担し政府に支払っているからです。そのため、製造業が工場を設立する場合、ドイツは決して魅力的な立地とはならないのです。サービス産業のGNPに占める割合はドイツでは36%に過ぎず、米国の54%と比較してかなり低いと言えます。このようにドイツ経済は製造業に依存していますが、今後ドイツ経済が成長するためには、この製造業に従事しているコストの高い労働者をサービス業にシフトさせる必要があります。しかし、労働市場が構造的に硬直しており、このシフトが起こっていないのです。

 

 労働市場の構造的硬直性とは具体的にはどういうことですか。

 つまり、経営者が労働者を解雇することが難しいということです。日本にも言えることかもしれませんね。

 

 欧州のどの国でも?

 ドイツが一番難しい。スペインやフランスでもそうです。このシフトにはかなり時間がかかるでしょう。米国では業界再編となると3年程度で業界は合理化が進み、多くの労働者が解雇され、彼らは他の業界において職を見つけます。そして経済は再び成長し始める。ドイツやフランスでは合併が起こると、労働者は何もせず静観姿勢をとります。そのため、変化に時間がかかるのです。

 

 そうなると、最近欧州の銀行などの大型合併のニュースが日本にも入ってきていますが、だからと言って欧州が急速に大きな変化を遂げているわけではないのですね。

 違います。もちろん成長している業界であれば、労働者を解雇する必要はないので、そういうケースにおいては合併によるスケール・メリットを早期に享受できます。しかし、低迷している業界においてはそうはいきません。

 

 株式と債券の比率はどう変化しましたか。

 昨年8月の時点で約50%だった株式比率をピーク時で58%程度にまで増やし、期末時点では56%程度です。米国株式を増やしたこと、株価が上昇したことが主因です。米株以外の資産配分はあまり変わっていませんが、欧州株式は若干減りました。

 

 なぜ欧州株式比率を減らしたのですか。

 欧州株式は98年にとても好調でしたので、保有した株式にかなり割高感が出てきたからです。つまり当社の目標としていた価格に達したために利食ったということです。

 

 債券比率については?

 債券比率は期末時点で40%程度です。一時的には40%を下回りました。しかし、2月末の期末以降、債券比率を再び上昇させました。

 

 どうしてですか。

 債券価格が下落したため、割安感が出てきたので買ったのです。

 

 どの国の債券ですか。

 米国債です。

 

 今後のポートフォリオの変更については、どのような可能性がありますか。

 現在、欧州の動向を注意深く見守っているところです。経済成長が弱く、企業業績が悪化すると判断すれば欧州への投資比率を更に下げることになるでしょう。現時点では結論はまだ出ていません。

 

 欧州の企業業績というのはいつ頃集中するのですか。

 特に集中する時期というのはありません。企業によって異なります。現在当社では欧州の企業業績は今年10%程度増加すると予測しています。しかし、これを下回るような業績となれば株価は下落するでしょう。しかし、それがいつ頃になるかは不透明です。加えて、ユーロが米ドルと比較して軟化する可能性があります。ですから、このファンドにとって米ドル資産を持つ方がユーロ資産を持つよりプラスだということです。

 

 その他の変更の可能性は?

 債券の投資比率は、2月以降増やしてきましたが、更に増加させる可能性があります。

 

 昨年来、ロシアやブラジルなど新興工業国での金融危機が市場に大きな影響を与えてきましたが、このファンドへはどんな影響を与えましたか。

 このファンドの新興工業国への投資比率は約1.5%にすぎません。ブラジルが0.5%、ハンガリーが0.5%、インドが0.5%。これらの市場の株式は不調でしたが、ファンドのパフォーマンスへの影響はほとんどありませんでしたし、今後も売却する予定はありません。

 

 ほかには?

 ほかに主要な変更の予定はありません。現在債券の投資比率が高くなっていますが、これは株式市場が全体として割高感がでてきたことを反映しています。株価収益率で見ると、日本、北米、オセアニア、大陸ヨーロッパ、英国、アジアなど全ての地域の株式市場において現在の株価収益率は過去25年間の平均である15.5倍を上回っています。日本について言うと、株価収益率は185倍です。ですから、株式市場の見通しについてはやや慎重です。リスクが高まっていると見ています。企業収益で見ると、90年代に入ってから収益は大きく回復しました。欧州における収益回復率(企業収益の最低・最高水準を集計したもの)は約200%に達します。北米では150%。企業収益というのは循環的に上下します。ですから、現在の状況というのは、企業収益は循環の中の山(ピーク)にあり、株式市場は相場循環の終期段階にあるということです。よって、株価は高いといえます。

 

 つまり、株式比率の低下傾向と債券比率の増加傾向が続くということですか。

 全ては企業収益にかかっています。企業収益が安定するか増加傾向が続けば、問題はありません。しかし、企業収益が低下し始めた場合は危険です。重要なのは相場は循環的であるということです。理想的なのは収益が低く、株価も低い時点で購入しておくことですが、現在の状況は逆の状況にあります。ファンドの運用にあたっては、株式市場が相場循環のどの段階にいるかを見極め、その段階によって採るべきリスクを限定するということです。

 

株式の相場循環の初期段階、つまり株価が低く、企業収益も低い時には、インデックスよりも大きなリスクを採ります。リスクが大きい資産、つまり株式に投資します。こういう状況においては新興工業国株式などにも積極的に投資します。現在の状況というのは、株価は高く、企業収益も回復しているというものです。つまり株式の相場循環の終期段階にあるのです。そういう状況下ではリスクはあまりとりません。ただし、いつ市場が下落するか上昇するかはわからないのです。わかっていることは、リスクを限定した運用を続けていれば、どのような変化が起こっても対応できるということです。相場循環の終期段階においては株価は下落しやすのですから、下落に備えて株式比率は抑えるのです。この規律を守ることで、長期的に投資家にとってリスクを抑え、リターンを獲得することが可能となります。

 

 それが上手くいっている。

 ええ、これまでのところ上手くいっております。

 

 でも、循環は市場によって違いますが。

 現在の欧米の株式については終期段階といえるでしょう。日本については、収益は低いレベルにありますが、価格はまだ高い。だから、株価が下落すれば日本でも強気相場が戻ってくる可能性がある。そうなれば当社も日本株式の購入を検討できます。しかし、まだその時期ではありません。

 

 債券市場における相場環境というのは?

 現在は低インフレの時代といえます。長期的に見るとインフレは1970年代にピークを迎え、それ以降低下傾向にあります。投資家に理解してもらいたいことは、今後20年というのは20世紀前半と同じような時代になるということです。20世紀前半に平均インフレ率は1.3%でした。当時、債券の利回りは3〜4%台で推移しました。ですから、今後は米国債券の利回りは3〜4%程度で推移するでしょう。英国やオーストラリアの債券の利回りも同程度で推移するでしょう。現在これらの国々の債券利回りはこれより高いレベルにあるにあるわけですから、債券はまだ上昇(利回りは低下)余地があると言えます。

 

 どうして今後20年間というのは、20世紀前半のような低インフレの時代になると言えるのですか。

 世界中でマネーサプライが抑制されていること。労働力が余剰であること。人口増加が減速していることがその要因です。人口増加が減速しているということは、平均年齢が上昇し、老齢化が進んでいるということです。その結果、経済成長は鈍化します。

 

 それで、このファンドの株式比率の低下と債券比率の上昇が今後も続くのですね。

 ええ、でもここから大幅に変化するわけではありません。このファンドでは株式比率は50%以上と決められております。現在54%程度ですから比率低下も限りがあります。

 

 日本についてお伺いしたいのですが、現在日本への投資比率はどのくらいですか。

 ファンド資産の1%です。ファンド設定以来ほとんど変わっていません。

 

 今年の日本経済の見通しはどうですか。

 昨年より悪化するでしょう。企業収益は悪化すると予測されます。先ほども説明しましたように現在の日本株価は高すぎますから長期的な上昇は期待できません。ここ数日(インタビューは3月10日に行なわれた)相場は上げてはいますが、今後3年ということでいうと、この上昇もやがては下落に転じることになるでしょう。

 

 最近の金融監督庁の金融機関に対する厳しい対応を好感している市場参加者もいるようですが。

 確かに積極的な対応をとろうとしています。しかし、銀行システムに存在する不良債権の規模というのは、予想以上に大きなものになる可能性があり、そう簡単には処理できるものではありません。日本政府はこの問題に対してあまりにも長期にわたって何ら有効な対応を採らなかったので、たまに少し積極的な対応を採ると目立って映るというだけのことです。だからと言って十分だというわけではありません。それが問題なのです。どこかの時点で十分な対策が採られなければなりませんが、いつになるかは不透明です。

 

 日銀は金融緩和政策を採っていますが、日本政府には何を期待しますか。

 政府は何もできないでしょう。不良債権はあまりにも大きすぎる。不良債権処理を開始した時点のGDP(国内総生産)に対する政府債務比率は約60%でした。景気回復のために政府は公共投資という景気刺激策を次々に発表してきました。しかし、橋や道路をやたらと造ったところで何の効果も得られません。その地域に暮らす人にとってはいいことでしょうが、景気回復に繋がる乗数効果はないのです。政府は破綻金融機関の処理に資金を使っています。これは問題を隠すために税金を使っているようなものです。この傾向は継続され、いつか投資家はもうこれ以上日本政府にお金を貸さない、と考えるでしょう。こんな状況があとどのくらい続くのかわからないからです。そうなれば、債券の利回りは上昇します。金融システムの債務が巨大化し、その資金調達コストも巨大になる。これが日本にとっては深刻な問題となってきます。その時初めて日本の金融当局や政府は思いきった政策変更を行なわざるを得なくなるのです。

 

 危機的状況になってから。

 そうです。そういう状況にならなければこの国の政治家は自分の立場が悪くなるような思いきった政策をとることはしない。現在の日本の状況は非常によくない。しかし、この状況はこの先長くは続かない。しかし、危機的状況が来ても、それで思いきった政策変更が行なわれれば、それは日本にとってプラスです。危機的状況が来ても、適切な指導者がいれば日本は急激な変化にも順応できる国民だと思います。

日本の景気低迷は既に10年も続いています。国民は不景気に疲れています。正しい方向性が指導者によって与えられれば状況が急速に改善されることになるでしょう。

 

 その指導者がいるかどうか疑問ではありますが。

 それは確かに不透明ですが、危機的状況が来ると指導者も変わる可能性はあります。

 

 ファンドのパフォーマンスに戻ります。この6カ月についてはお話を伺ってきましたが、設定来で見るとファンドは約25%上昇していますね。分配についてもこの第五期を除きかなりの高額配当が行なわれてきました。この高いパフォーマンスの要因は何であったと分析していますか。

 資産分散のバランスの良さ、投資対象の質の高さ、そして投資判断の一貫性です。

 

 資産分散のバランス、投資対象の選択などというのはリサーチチームの質の高さに因るとことが大きいのですか。

 マクロ、ミクロを含むリサーチチームはとても優秀です。エコノミストは各国を耐えずモニターしており、日本のように避けるべき投資先についてのマイナス要因を見逃しません。日本の株価が安いという理由で株式を購入している投資家もいますが、当社のエコノミストは「ノー」と言っています。これまでもそうでした。投資判断の一貫性というのもとても重要なことです。当社は個別銘柄や各市場の見通しを立てる際には、3年という期間で見通しを立てます。そして、その見通しを頻繁に変更することはしません。ですから、売買回転率は年率30%と低いのです。

それに、リスクコントロールというのも重要な点です。現在のように相場が循環の終期段階にある場合にはリスクをインデックスよりも抑えたものにします。

 

 この場合、リスクというのはどういう意味ですか。

 リスクの定義とは資産価格の上下動のブレ幅のことです。リスクが大きいというのは、上下動のブレ幅が大きいということで、基準価額のブレが大きいということです。

 

 ファンドのベンチマークについてお伺いしたいと思います。このファンドは世界中の株式と債券に分散投資するファンドなのですが、ベンチマークはMSCI世界株式指数(現地通貨ベース)ですね。これはどうしてなのですか。

 このファンドの設定に際して、MSCI世界株式指数(現地通貨ベース)をベンチマークとして選択したわけですが、これは長期的に高いリターンを投資家に提供したいと考えたからです。このオリジナルファンドである「GTインベストメント・ファンド(GTインベストメント・ファンドとGTグローバル インベストメント・オープンは同じ運用チームが同様の方針で運用している)」は、1966年に設定された米ドル建て外国投資信託ですが、過去の年平均リターンは14%に達しており、MSCI世界株式指数(米ドルベース)を長期にわたって上回り続けています。GTグローバル インベストメント・オープンについても債券比率が40%と高く、インデックスを上回る可能性はそれだけ低くなるリスクもありますが、逆に投資家の資金のリスクを限定する手段にもなるのです。

 

 今のような説明を聞くと納得できますが、例えば設定来のファンドのパフォーマンスが24%で、ベンチマークが60%だと聞くと、まるでパフォーマンスが悪いという印象を持たれてしまいませんか。

 そうかもしれません。投資家に理解してもらいたいことは、このファンドの構成はベンチマークの構成と大きく異なっているということです。ですからベンチマークのパフォーマンスから乖離する可能性は高いです。しかし、円安が進行すればこのファンドのパフォーマンスは急激に改善するのです。そして最も重要なことは5年、10年という期間でファンドのパフォーマンスを見るということです。そうすれば当社はベンチマークをアウトパフォームできると考えています。このファンドは設定からわずか2年半しか経過していません。ですから景気循環についてもフルに経験していないファンドなのです。今後いくつもの景気循環を経験し、運用期間が5年、10年となってきた時にベンチマークをアウトパフォームするというのが当社の目的であるのです。このファンドは投資家の資金を保守的な方法で世界中の株式、債券に分散投資することで長期的なリターンを追求するファンドなのです。

 

 どうもありがとうございました。

 


【本を読もう!】

ファンド情報

ファンド検索 騰落率 価格推移

いろいろな投資信託

不動産投資信託 外国籍投資信託 上場投資信託 (ETF)

ファンドプラスα

確定拠出年金 変額年金保険 商品ファンド

投信ガイダンス

投資信託の基本 投信Q&A 投資信託のメリット 投資信託の歴史 投資信託用語集 ベンチマークについて 投資信託の評価 商品分類 リスクを勉強しよう! ⇒もっと見る

投資信託のデータ色々

BIG FUNDS 運用会社別純資産総額 ⇒もっと見る

読んで納得!

タカハシくんの投信生活 インタビュー 投信ニュース 投資信託トピックス 購入者の声 テーマファンド シナリオで選ぶ投資信託 お金のことわざ 愛称名称物語 投信サイトレビュー

お役立ち情報

目論見書の読み方 投資信託リンク集 運用会社情報 販売会社情報 法律も知っておく?

その他色々

SITE MAP サイト内検索 アマゾン書店 資料請求 投信フォーラム 熱海日記(BLOG) BASIC&BASIC 新着情報