インタビュー

 

中塚幸夫氏

ユニバーサル投信取締役社長

 

「グローバル・アクティブ・ボンド・オープンの運用について」

 

この対談は衛星放送チャンネル ビジネス・ブレークスルー「Meet the Fund Manager」で放送されたものです。撮影日は1999年1月18日。


和泉:こんにちは。和泉昭子です。Meet the Fund manager、この番組ではスタジオに毎回第一線でご活躍されているFund manager の方をスタジオにお招きしていろいろと話を伺ってまいります。私と一緒に番組を進行していきますのは財務コンサルタントの村藤功さんです。今週も解説をどうぞよろしくお願いします。

村藤:よろしくお願いします。

 

和泉:そして今回のゲストはユニバーサル投信の取締役社長の中塚幸夫さんです。中塚さん、どうぞよろしくお願いします。

中塚:よろしくお願いします。

 

和泉:お話を伺う前に、私の方から簡単にユニバーサル投信株式会社についての基礎的なデータをご紹介したいと思います。まず、ユニバーサル証券系の運用会社ということで設立は1988年。預かり時価資産総額がおおよそ3000億円、ファンドマネージャーの方が10名いらっしゃるということですが、中塚さん、まずは会社についての詳しい話を伺いたいのですが。

 

村藤:ユニバーサル証券というと、これは独立系ですか?

中塚:一応、大和証券系列の会社でございまして、約11年前にできた会社です。

 

村藤:中塚さんはファンドマネージャーというよりは社長として、全てのファンドマネージャーを管理されている立場だと思うんですが、中塚さんご自身はアセット・マネジメントのご経歴はないんですか?

中塚:いえ、アセット・マネジメントというかファンドマネージャーは、具体的なファンドはやったことございません。全体的なファンドマネジメントの監督・管理につきましては過去の経験でもございます。

 

村藤:どういうご経歴でいらっしゃるんですか?

中塚:もともとマーケットをずっと歩いてきた男でございまして、大和証券にそもそも入社いたしまして、常務取締役債券本部長、同じく株式本部長、歴任させていただきまして、給料もらいながら債券と株式のマーケットの勉強をずいぶんさせてもらったと、大変にいい大学を卒業させてもらったと考えています。大和証券投信委託に移りましたあとユニバーサル証券で副社長をやりまして、1年半ほど前からユニバーサル投信の社長に就任してございます。

 

村藤:去年の12月に投信法が改正されたみたいですけれども、改正された部分でどの辺が一番大きいんでしょう?

中塚:基本的には今回の投信法の改正に伴いましては、なんと申しましても内外の社会・経済状勢に即応した、変化に即応しうる体制を作ろうということです。その自由で公正な金融システムの中では投信論が明確に確立されたんでないかなあと思ってます。やっぱり適正で、かつ効率的な競争を促進するのがこの法律で整備されてきたということです。ですから基本的にその中で、我々業者の立場からじゃなくて利用者の立場、お客様の立場からまずは利用しやすいということと、信頼しうる枠組みの中での投信ということだろうと思います。簡単にいいますと利便性、信頼性、透明性とを明確な形で出してきたと言えるだろうと思います。

 

和泉:利便性と言いますと投信法の改正で銀行の窓口なんかでも販売できるようになりましたよね。そうしますと個人投資家もますます投信というものに深く関わるようになると思うんですが、影響は見られてますか?

中塚:ほとんど今回のビッグバンのベクトルは投信に向かっているといいましても投信の顧客層がすごいスピードで伸びているという定かなエビデンスはまだ出ておりません。そういうことをいったら業界だけが意気込んで顧客は物静かということだろうと思いますが、基本的には投信の信頼性というか国内の株式マーケット、並びに低金利が進行してきたこの状況に対して現在の段階で定かなビジョンが持てないというか、不安定さが大きく起因する場面だと思います。

 

村藤:いくら開示してもリスクにあったリターンがあるか不明と。

中塚:そうですね。だから信頼性というものを勝ちうるためにディスクロージャー、開示というものがこの新投信法で規定されてきたということで非常に意味があることだと思います。

 

和泉:その透明性の部分も含めまして、これからこのファンドについて伺っていきたいと思いますが、今日ご紹介しますファンドはユニバーサル投信の代名詞的なファンド、グローバル・アクティブ・ボンドオープンです。

村藤:これはどういう特徴があるんでしょう?

中塚:この特徴につきましては5点ほどありまして、まず第一には国際分散化投資をやるということで、債券マーケットでの運用をやるということです。第二に極端にと言ってはおかしいですが、極度に為替リスクを回避する方法でやっているということです。第三の問題は安定性を重視してポートフォリオのリスク率を国内の長期債以下のリスク率に保つと、リスク率を低減することだと思います。第四はリターンを国際の指数、モルガンより発表してますベンチマークより1.5%以上オーバーパフォームすることをターゲットにしているということです。そして最後に、一番流動性だとかコストだとかの問題から債券先物を主体としたポートフォリオを構成すると。

 

村藤:一番最後におっしゃった債券先物でポートフォリオを構築するというのが一番大きいような気もするんですが、これは現物を使わないということなんですか?

中塚:基本的に各国への分散化投資の中でそれなりの期待収益数が考えられるマーケットでは投資を行うんですが、結局債券先物を使うということはそれ自体で為替リスクを軽減できると。担保金だけで為替リスクが軽減されてしまうということがあるんですが、一番大きな問題は流動性と収益性の問題だと思います。そういうことからいうと先物マーケットがなかったり、先物マーケットの流通性が悪くて現物で買ったほうがよりパフォームがいい場合には現物を入れています。約20〜30%ぐらいまで現物債を入れています。

 

村藤:先物をお使いになるということをお伺いしますと、まあ先物というと少ない資金でポジションがとれると、ひょっとすると大きなレバレッジと言いますか賭をしているというふうにも思うんですがその辺はどうですか?

中塚:基本的には先物に伴って積極的な運用をするというのは95年の段階で運用の規制緩和ということで積極的な運用ができるようになりました。それに伴いまして皆さんご存じだと思いますがブルベアファンドというのがありまして、2倍だとか場合によっては3倍いう形で100という資金がございますれば300とか、現物ベースで行けば300の投資が可能であるとかが先物の場合はできるので、そういう意味ではそれをレバレッジと言っております。まあLTCMとか海外のヘッジファンドが危機に陥りましたけれども、レバレッジが50数倍というのが破綻の段階で報道されておりました。

 

村藤:このファンドはそんなことないですよね(笑)。

中塚:このファンドは全部1でして、レバレッジは1で投資金額の限定の範囲内で先物を組み入れていると。

 

村藤:それはどっかに書いてあるんですか?

中塚:はい。約款に書いております。

 

和泉:レバレッジ1ということは100%以上はしないということですか?

中塚:はい。100%以上の現物ベースでの組み入れはやらないということです。

 

村藤:よくブルベアファンドの約款の中に、説明書を見せていただくとよく対照表などを見せていただくんですが、先物というとその他の中に入っていたりして、なにをどのくらいやっているのかが見えない場合がありますよね。投資家さんとしては。

中塚:まあブルベアファンドのような場合は積極的なデリバティブの運用ですので、これは当然大きなポーションとしてあるわけなんで、まあほとんどそれでございますのでそれは明確に出てると思います。それ以外はヘッジとしてのデリバティブの利用なんでその他という区分けになっているのが多いということなんだと思います。

 

村藤:ただこのファンドの場合は約款に1倍までと書いてあると。その辺は心配ないということですね。

中塚:そうです。ですから現物と同じリスクの範囲内と言うことができます。

 

和泉:これは派生商品型に分類されているということで少し怖いというふうに思っていましたがレバレッジ1ということで少し安心しました。この先さらに詳しいことをこのあとお伺いしてまいります。

村藤:先ほど為替リスクをあまり取らないとおっしゃいましたけれども、よく債券を中心としたファンドといいますと、よく投資家さんに売るときには海外の金利の方が日本の金利より高いんだよといっておきながら、結局そのパフォーマンスを見てみるとほとんど儲かってるのは為替の部分で儲かってるというのが多いと思うんですが、このファンドの場合、為替で儲けるも儲けないもそこではポジションは取らないという方針なんですか?

中塚:基本的にはそれだけリスクを軽減していこうという考え方が、それがリターンを得る方法だという考え方がございまして、そういうことからいうと為替のリスクはできるだけ軽減した方がいいということでして、今おっしゃられたように為替が大変儲かったというのは一時的なパフォーマンスであって、長期的に儲かって、得をしたという方は是非ご紹介いただけたらと思うんですが。

 

村藤:当たったりはずれたりですからね。

中塚:そうです。ですからうまいディールをやるとかいうのは、まあいろんなディールの方法を考えたり、お持ちになるかたもいるとはいますが、定かなシステムというのはまだお目にかかっておりません。

 

和泉:為替の方でヘッジをかけていけば行くほど得られる収益の幅というのが小さくなるような認識があるんですけれども、それはどうなんでしょうか?

中塚:たしかに絶対的なリターンを取ることにつきましてはリスクをかけることがリターンを取る近道だとは思いますが、いつもそのような高いリターンをとれるかということにつきましては、それよりできるだけリスクを避ける方がよりリターンを取るための近道だと私どもは思っております。そういう意味では一般的にリターンをリスク率で割ったものをシャープレシオといっておりますが、シャープレシオをできるだけ向上させようという考え方がファンドの安定性というものを増している一番大きなポイントだと思います。

 

村藤:為替リスクのヘッジの方法なんですけれども、現物を買うような場合には為替のヘッジをしないといけないと思うんですけれども、先物を買う場合にはヘッジをしなくてもいいということですか?

中塚:ええ。保証金のサイドだけでだいたい3%程度ですのでトータルとして5%程度を見てれば債券先物の運用はできるわけなんで、為替に対する影響ははトータルの5%の範囲内ということが言えると思います。5%の範囲内であればこれはネクレクトしてもいいのではないかということでおりまして、本当は完全に為替を回避しているとはこのファンドでも言えないわけですがほとんど回避しているということは自信を持って言えます。

 

村藤:株の先物というとまだイメージがあるんですが、私債券の先物というと今ひとつイメージが沸かないんですが、債券先物の単位は100を中心にたとえば105になったり、95になったりというわけですか?それとも金利で%とかで取り引きされるものなんですか?

中塚:これは値段で表示されておりまして、現実の段階では先物の基本条件といいましょうか、それでいけば日本の6%クーポンもの10年というふうに設定されております。ですからその先物レートはプライスで出ておりまして、まあ今でいいますと131円30銭ならというような感じでやっておりますが基本的にはパーセントで解釈した方がいいと思います。

 

村藤:日本の国債もの10年なんかでいいますと7%8%あったのがバブルのピークの頃で今だともう2%前後をうろうろしてると思うんですが、この6%10年ものというのは昔から変わらないんですか?

中塚:変わっておりません。ただ最近になりましてクーポンレートは実勢レートとの差が大きいということでいうことで、多少流動的に対処しないといけないという動きが取引所中心に協会の話題になっております。

 

村藤:債券の先物といいますと今6%10年ものとおっしゃいましたけれども5年ものだとか3年もの、1年ものというのがあるわけじゃないんですか?

中塚:いや、日本でも5年ものはございますし20年ものにしてもできていると思います。

 

村藤:流動性が一番重要なもので?

中塚:そうです。まあ標準指標銘柄といいましょうか、そういうのにマッチした先物が一番大きな売買を占めていると思います。

 

村藤:債券先物でポートフォリオを組む場合なんですけれども、ものすごく簡単にいうとどういう場合に儲かると言っていいんですか?

中塚:債券先物それ自体にはいわゆる債券と一番違うところは現物債のように利息が入りません。ようするにクーポン部分がないということであります。ですから現在の先物価格を選定する際とのギャップというものはクーポンレートだけはディスカウントされるべきだという考えであります。それともう一つは短期金利がコストがかかるんで短期金利の無利息金利というものがクーポンギャップを差し引いたもの、ようするに債券のプレミアムというふうになっております。

 

村藤:まあ簡単にいいますと現物買ったときは金利が下がれば儲かりますよね。このファンドでも金利が下がったときに儲かるんですか?

中塚:そうですね。先物を使って収益を上げることは金利が下がる時代というのが一つの条件です。もう一つは短期金利が高いということが条件になります。二つの問題から、一つは長期金利の低下に伴うキャピタルゲインが得られるということ、もう一つは短期金利が高いということはそれだけディスカウントが多めにされるということでして、先ほどディスカウント率と言っちゃおかしいですがプレミアム部門というんでしょうか、我々はそれを持ち越し損益といってますが、持ち越し損益が増大することに伴っての収益性があがります。

 

村藤:先物でだいたいポートフォリオを組まれるという話なんですけれども、オプションみたいなものは使われるんですか?

中塚:オプションはほとんど使っておりません。まあ特殊なポジションを下げる場合よりコールオプションを売った方が効率的と思われるときに使った例がまったくないわけではないんですが基本的には使っておりません。

 

村藤:ごく例外的にしか?

中塚:そうです。

 

和泉:これは具体的にはどのようなところの債券を買っているのでしょうか?

村藤:国別で言うとどの辺が中心なんですか?

中塚:一応格付け機関、ムーディーズで言いますとAA格の国の国債を対象としております。

 

村藤:まあ先進諸国の?

中塚:はい。だいたいそうですね。元々考え方がアメリカ、ドイツ、日本のように中央で金利を定める、まあ先導国とそれにぶら下がる周辺の例えば韓国の金利のスプレッド、また動向を中心に考えておりまして、ヨーロッパ地区からアメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドまで対応する、20カ国から27カ国ぐらいにわたって投資してます。

 

村藤:基本的に国債や国債の先物に投資すると考えてよろしいんですか?

中塚:そうです。

 

村藤:債券の先物なんてのはあるんですか?

中塚:基本的には国債マーケットです。国債先物マーケットであって、個別のコーポレート債は扱っておりません。

 

村藤:今年の1月からユーロの導入ということで為替もヨーロッパ各国固定されちゃいましたけれども、ヨーロッパのユーロに参加している国の国債先物を別々に買うのにはまだ意味があるんですか?

中塚:統一によるチャンスは、マネージベースからいうと出てきたと言えるかもしれません。ただ言えるのは長期金利というものはそれぞれの国のファンダメンタルズというのを査定して決められてますので、そういう意味ではまだまだ変動があるという見方をしております。

 

村藤:ユーロとアメリカと日本だけを買ってればいいというわけではなくてまだまだと。

中塚:はい。イギリスやその他の未参加の国を考慮しながら研究をしなくてはいけないと思います。

 

村藤:各国の、まあどの国をどのくらい買おうかというような投資の際の判断基準なんですけれども、どういう決め方で投資先を選ばれるんでしょうか?

中塚:まあ私どもはTAAと言っておりますけれども、タクティカル・アセット・アロケーションという最適化モデルを使ってやっておりますが、そういうことから言いますと各国のリスク・リターンの特性をきちっとした形で分析した上でポートフォリオを作るようにしております。

 

村藤:最適化モデルというと何かそういうモデルみたいなものが?

中塚:はい。きちっとあります。ようするにどういった国のマーケットを多用していくかということにつきましては債券市場評価モデルという、もちろんクオンツでやっておりまして、実質短期金利、インフレ率、財政状況の三つに基づいた分析をやっております。

 

村藤:そのモデルは御社で開発されたものなんですか?

中塚:これはフランス商業銀行の一応子会社といわれておりますシノピア・アセット・アロケーションという会社が、ロンドンにございますけれども、そこが開発したモデルでございましてそこが全部意思決定をしております。

 

村藤:先ほどシノピア社という名前が出てきたんですけれども、このファンドの運用なんですけれどもこれはユニバーサル投信さんだけでやっているんでしょうか?それとも他と提携して運用されているんですか?

中塚:基本的には太陽ライフガンマ投資顧問という会社がシノピア社と絡む形で日本で設立されておりまして、まあシノピア社の出先機関と言ってもいいと思うんですが、基本的には太陽生命の運用スタンスを含めた投資顧問会社を立ち上げたという状況でしてファンドの設計から年金、その他金融機関に対応するコンサルティングをやってる会社でございます。

 

村藤:太陽ライフガンマ投資顧問とおっしゃいましたけれども、まあ太陽ライフは太陽生命がなったと思うんですが、ガンマ投資顧問というのはこれはどこですか?

中塚:ガンマ投資顧問というのはもともとはフランス商業銀行の核団体としてできたわけでして、ここが太陽生命と合体してできたのが太陽ライフガンマ投資顧問でございます。まあ今のところどうでしょうか、6500億ぐらいのファンドマネージをやっております。

 

村藤:フランス商業銀行さんというのはどういう銀行なんですか?

中塚:基本的には中小企業に対応する商業銀行でして2000支店舗ぐらいございまして、まあ最近クレディ・スイス、リオネ等話題性がとみに多いんですがそういう不安もなく、落ち着いた、堅実な銀行です。シノピア社というのは絶対的な格好のフランス商業銀行のクオンツチームが独立した格好で出ていったわけでして、今現在のシノピア社は例えば、まあ太陽ライフガンマ投資顧問もそうなんですが、アメリカではメロンバンクであるとか、ドイツではBHFであるとかそういうところとまあ合体的な格好で、世界的なスキームの中で運用活動をしていると言う状況でございます。

 

和泉:まあそういうところで開発した最適化モデルを使ってということですけれども、具体的にはそのシステムの判断と売買の最終的な決定の間にはなにがしかの人の決定みたいなものは入るのでしょうか?

中塚:クオンツ手法による分析というのは基本的にはマーケットというかインデックス動向に伴ってどうであるとかこうであるとか、理論的な商品の、まあ債券の長期金利なら長期金利の均衡値をきちっと割り出すという課程の中で仕事をしております。従ってそういうものが国内のファンダメンタルズが相対的な格好を含めた実質短期金利であるとか、財政赤字のGDP比であるとか、インフレ率であるとかをそれぞれの国に応じた、国柄に応じた金利はこうあるであろうという均衡値を策定いたします。まあ言うなればフェアバリューというかそういうものを摘出いたします。そういう均衡値に伴って現在はどうなんだということからはたしてそこで期待収益率が十分とれるのかと、リスク率はどうなんだろうかとそういう意味では評価モデルでマーケットの価値というものを決定するようにしております。

 

村藤:そういう意味ではソフトが今はこういう状況だから買いなさいと言ってくるわけですか?たとえば私たちがやっても同じ事ができちゃうわけですか?

中塚:基本的にはこのクオンツに伴う分析方法というのは時系列的な格好でそういうものを捉えております。ですからその時系列的な分析の中で変化があれば一ヶ月ごとに見直すと、まあ急変すれば即時見直すというなかでアロケーションまで変えていくということになります。

 

村藤:このクオンツのモデルをお使いになられて、じゃ実際にパフォーマンスはどうだったかと。一番楽しみなところなんですがパフォーマンスはいかがでしょうか?

中塚:96年の8月にこのアクティブ・ボンドオープンを作ったんですけれども、それから現在まで約2年半にわたっていますけれども9.2,3のトータルリターンになっております。

 

村藤:それは最初に比べて9.2%ですか?それとも年率?

中塚:年率9.2%です。

 

村藤:これはすばらしいですね。今時9.2%まわるって事自体驚きですよね。

和泉:そうですよね。

中塚:まあ基本的には世界的なデフレ感覚という状況の中で各国がそろって低金利だったということは言えると思います。

 

村藤:これからはどうですかね?

中塚:一部波乱がある国も出てくるかと思いますけれども基本的にはまだまだこの低金利が続いていくだろうと言う気がいたします。

 

村藤:ちなみにこれだけパフォーマンスが高いファンドでどれくらい手数料を払わなくちゃいけないのか心配なんですけれども?

中塚:このグローバルファンドにつきましてはまったく無手数料で。

 

村藤:じゃ信託報酬もそんなに高くない?

中塚:ええ。信託報酬も大したことございません。ですからこれは隠れた宝箱みたいな投信でございまして、あえてお客様に、私どもの収益性や販売会社の収益性から言いますと売りたくないと(笑)。

 

和泉:社長自ら売りたくないと(笑)。

中塚:まあ見つかったら仕方ないと(笑)。

 

和泉:これは信託機関が平成14年3月18日までの5年8ヶ月となっていますけれども、これだけパフォーマンスがよくて純資産額が増えていった場合にも終わってしまうんでしょうか?

中塚:基本的にオープン型の場合は一応召還月日というのは指定しておりますけれども、まあ状況によってはファンドの純資産総額、その他の経緯を踏まえて延長するかどうかを私ども委託会社が判断いたします。

 

和泉:じゃそのときになってみないと分からないということですか?

中塚:そうですね。

 

和泉:あと最後に一つお聞きしたいことがありまして、12月から窓販も始まったことですし401k日本版が導入される動きも出ています。そういったなかで私たちが投資信託を避けて通れないようになってくると思うんですが心構えとしてどのようにファンドとつきあっていけばいいのでしょうか?

中塚:先ほど申し上げましたように利便性であるとか、透明性であるとか、信頼性であるとか。まあ信頼性という段階での大きな欠陥がこの10年間のバブル崩壊ということで、これが大きなきつさを与えておりまして投信協会のアンケートなんかでも、なんと東京と大阪で2500名のうち7.8%ぐらいが投信を持っていらっしゃるということでなんかビッグバンのベクトルが全部投信に行っている割には投信を保有していない方があまりにも多すぎると。

 

村藤:それに家計の1200兆円なんかも過去にしてやられたということで株だとかポートフォリオをずいぶん減らしてきてますよね。

中塚:現実に私どもが考えておりますのは投信の信頼性はなににあるのかということだと思うんです。これは一つは安定性にあって、次に収益性にあって、そして利便性だろうと言う具合に考えております。従いまして安定的な投信といいますのはイコール収益性と絡むわけですが、仮にマラソンをやった場合に最初の10キロをめちゃくちゃに走ったと。次はぶらぶら歩いたと。最後にはストップしたと。最初の10キロを見たら大変いいと。そういう意味で投資信託というものは長期的な保有というものを主体として考えていただきたいと。長期投資に向いた商品だといいながら最後まで走りきれてなかったと思うんですね。その段階で一番大きなポイントというのはリスクに対する考え方が基本的に出てなかったと。私どもが最近心がけてるのが各顧客のリスク許容度をよく勘案してということなんですが、じゃリスク許容度とはなんなんだろうかと。損してもいい額なんだろうかと。収益が少なくてもいい額なんだろうかと。なんだろうかという具合に私どもはよくわかりません。そういうわけで私どもは信用度という点から考えてみますと期待収益率、お客様が投信を買いたいといった場合に期待収益率がいくらほしいと。どれくらい上がるだろうと。これぐらい収益があるだろうという考えを持っていると。で、それはどれくらのリスクでそのくらいな利益を得られるのかということで、そういったものに対する評価を我々は絶対評価と言ってます。ですからリスクをある程度抑えてパフォーマンスをよくする絶対評価というものを中心として成り立つ長期安定の投信を出すことが先ほど申しました92.3%のお客様を取り入れていくと。初めてそこで信頼性が勝ち取れるというような踏まえ方をしております。

 

和泉:まあ我々の方もそういった目を養っていかなければならないと言うことですね。どうもありがとうございました。

中塚:ありがとうございました。

 


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