説明義務に関しては、金融商品販売業者が重要事項を説明しなければいけないのは「元本欠損が生ずるおそれがある」場合とされています。
この法律では「元本欠損のおそれ」を「顧客の支払うこととなる金銭の合計額が、顧客の取得することとなる金銭の合計額を上回ることとなるおそれがあること」と定義しています。
では、投資信託を例に、この「顧客の支払うこととなる金銭の合計額」と「顧客の取得することとなる金銭の合計額」を考えてみましょう。
投資信託において「顧客の支払うこととなる金銭の合計額」は、投資信託の購入価額と販売手数料の合計額となります。(ただし、投資信託によっては、この販売手数料がかからないものもあります。)
「顧客の取得することとなる金銭の合計額」というのは、投資信託の配当の累計額と償還額(追加型投資信託の場合は売却価額)を合計したものとなります。 (ただし、解約手数料の必要な投資信託においては、この合計から手数料を差し引いた金額となります。)
投資信託の基準価額は、投資対象である債券や株式の変動により影響を受け上昇することも下落することもありますから、「顧客の支払うことになる金銭の合計額」が「顧客の取得することとなる金銭の合計額」を上回る可能性はあります。つまり、投資信託のように元本保証のない金融商品に関しては、元本欠損の生ずるおそれがあるわけですから、元本欠損についての説明義務が生じます。