野村総研、投信評価レポート「Fundmark」をWebサイトで公開


野村総合研究所(NRI)は、従来、限定対象のみに提供していた投資信託のパフォーマンス評価レポート「Fundmark(ファンドマーク)」を、2017年3月13日からNRIが運営する金融ITソリューションの情報発信Webサイト「NRI Finalcial Solutions」で公開を開始した。

「Fundmark」およびその公開について

Fundmarkは、国内で販売されている追加型投資信託の運用実績を用いて、商品ごとにパフォーマンスの比較・評価を行っている。それぞれ運用方針の異なる投資信託には、多くの異なる要素が存在し、横並びで比較・評価を行うことは容易ではないため、NRIでは、独自の調査に基づき、運用方針や運用実態に沿って投資信託の分類 (Fundmark分類:約300分類)を行っている。同一分類内において、投資信託のパフォーマンスを相対的に評価し、順位(ランキング)や☆印による5段階の評価(レーティング)を発表している。

野村総合研究所では、これまでは、「Fundmark」を契約している投資信託の運用会社販売会社等の金融機関向けに、毎月1回、刊行物として提供してきたが、未契約の金融機関および個人投資家にも広く「Fundmark」を知ってもらい、投資信託の評価等に活用してもらう目的で、Webサイトに公開することにした。

Fundmark」の活用方法

(1)金融機関向け

野村総合研究所によると、金融商品の商品開発、販売、運用、資産管理に携わる金融機関では、フィデューシャリー・デューティー*2を果たすために、自主的な取り組みを検討・実施している。投資信託に関しては、取扱商品の選定・モニタリングなどを行う際に、運用実績等を第三者の立場から客観的に評価した情報(以下、「評価情報」)を積極的に活用することが求められており、この評価情報として、「Fundmark」を活用できる。また、FinTechで注目されている「ロボ・アドバイザー」で投資信託を選定する際に、指標として「Fundmark」を活用することも可能。

(2)個人投資家向け

野村総合研究所では、「人口減少・超高齢化の進行や社会保障制度の改革が進展する中、個人の資産形成において、リスク性資産を活用した資産運用の必要性が高まっており、その1つの手段として、投資信託は期待・注目されている金融商品であるが、一方、投資信託は複雑な仕組みの商品も多く、個人投資家が収益の源泉やリスク度合いを十分に理解した上で商品を選択することは容易ではなく、そこで、資産形成における投資信託の商品選定や評価のために、個人投資家が「Fundmark」を参考にすることが可能である」と説明している。

NRIは、「投資信託評価機関として、「Fundmark」をインターネット上に公開することで国内の金融機関の取り組みの支援および個人投資家の資産運用に貢献していきます」とコメントしている。

●公開開始日:2017年 3 月 13 日(月)
●ファイル形式:PDF
●更新日:毎月第9営業日 (営業日は、土日祝日を除いた日を指す)
●URL http://fis.nri.co.jp/ja-JP/service/ids/category/fundmark.html
●備考:最新号のみを掲載 (バックナンバーは掲載しない)