野村総研、FinTech企業のTORANOTECにITソリューションを一括提供


野村総合研究所(NRI)は、TORANOTEC(トラノテック)株式会社の100%子会社であるTORANOTEC投信投資顧問株式会社に、投信口座管理システムサービスである「BESTWAY/JJ」および、投信会社のバックオフィス業務をサポートする「T-STAR/TX」を提供する。FinTech企業への「BESTWAY/JJ」と「T-STAR/TX」の一括提供は、これが初めてとなる。

TORANOTECは、個人向けの資産運用とアプリ開発・運営を行うFinTech企業の一つで、TORANOTEC投信投資顧問を通じて、資産運用サービスアプリ「トラノコ」の提供開始を予定している。 「トラノコ」は、クレジット・カードやデビット・カード、公共交通機関共通乗車カード等から、ユーザーごとに日々の購買・利用情報を集積し、ユーザー承認のもとに、そのおつり相当分を自動的に投資口座へ資金移動させ、TORANOTEC投信投資顧問の運用するファンドへ投資することのできるアプリ。

「トラノコ」のシステム概要(図1)

「トラノコ」のシステム概要

「トラノコ」のシステム概要

「トラノコ」で集められた資金は、TORANOTEC投信投資顧問で運用される。TORANOTEC投信投資顧問では、「トラノコ」で投資するファンドの基準価額を、「T-STAR/TX」で算出する(図1の(7))。また、「トラノコ」は、取り込んだ資金やファンドの発注等の情報を「BESTWAY/JJ」と連携させ、「BESTWAY/JJ」は投資家の口座開設処理、ファンドの約定処理、対顧客帳票の電子交付等の処理を行った後(同(10))、その結果を「トラノコ」に戻す。 この仕組みによって「トラノコ」のユーザーは、日々小さな金額で手軽に投資を行い、資産を運用することが可能になる。

NRIは、「既成概念にとらわれることなく、常に新しい視点と技術で、金融業界のさらなる発展に寄与することを目指します」とコメントしている。