イーストスプリング・インベストメンツ・グループ、アジアでビジネスを拡大


英国プルーデンシャル社の資産運用事業部門であるイーストスプリング・インベストメンツ・グループは、インドネシア資本市場金融機関監督庁から資産運用会社ライセンスを取得し、インドネシアに資産運用事業部門のオフィスを開設し、資産運用事業を開始することを5月10日に発表した。

同社グループのアジア地域統括部門の最高経営責任者であるバリー・ストウ氏は「インドネシアはここ数年、安定的に高い経済成長を続けており、資産運用事業を開始するには今が最適のタイミングだと考えています」とコメントしている。

英国プルーデンシャル・グループはアジア最大級の生命保険会社の一つであり、インドネシアでも生命保険事業のリーディングカンパニーとして、すでに事業を展開している。また、インドネシアにおける運用資産総額は、国内外の投資家からの預り資産を合わせ約50億米ドルにおよぶなど、現地最大級の外資系機関投資家のひとつでもある。

バリー・ストウ氏は続けて、次のようにコメントしている。

私たちグループはインドネシアですでに10年以上の投資、運用実績を持ち、その運用には高い評価をいただいています。私たちグループが今まで培ってきた経験と実績を生かし、インドネシアにおける資産運用ビジネスを確立していきたいと考えています。

イーストスプリング・インベストメンツによると、インドネシアは原油、錫、天然ガス、パーム油など豊富な資源に恵まれ、資源関連の輸出が増加している。また、若年層に厚みのある世界第4位の人口を擁しており、労働人口の増加による国内消費の拡大が続いている。外需と内需の両輪に支えられたインドネシアは、今後も高い経済成長が期待できる魅力的な投資先として世界中から注目されている。

イーストスプリング・インベストメンツ・グループの日本における資産運用会社であるイーストスプリング・インベストメンツ株式会社は、高い経済成長の可能性を秘めたインドネシアに注目し、2009年11月30日に「イーストスプリング・インドネシア株式オープン(旧PCAインドネシア株式オープン)」を設定した。同ファンドは、インドネシアの金融商品取引所に上場されている株式を実質的な主要投資対象とするファンドで、2012年4月末時点での純資産総額が約723億円に達するなど、日本最大のインドネシア株式ファンドに成長している。また、同ファンドは投信評価会社であるモーニングスター社のモーニングスターアワード“Fund of the Year”国際株式部門において、最優秀ファンド賞(2010年)、優秀ファンド賞(2011年)を連続で受賞するなど外部からも高い評価を得ている。

イーストスプリング・インベストメンツ株式会社の代表取締役社長兼CEOの龍万成氏は次のようにコメントしている。

弊社グループはこれまでアジアの10のマーケットで資産運用ビジネスを展開しており、アジアに強みをもつグローバルな資産運用会社として、日本の投資家の皆様に卓越したアジアの投資商品とサービスを提供してまいりました。世界の投資家が注目するインドネシア市場への進出により、私たちの強みが一層強化されると考えています。今後は現地オフィスとの連携を図り、日本の投資家、販売会社の皆様に、注目が高まるインドネシアの情報提供の充実に努めてまいります。