タカハシくんの投信生活
第70回 厚生年金基金の運用利回りが過去最高に
厚生年金基金の昨年度の運用利回りは、4年ぶりのプラスとなる16.17%となり、厚生年金基金連合会が84年に調査を開始して以来、最高なのだそうです。この好成績の最大の要因は、日本株の好調でした。日本株だけでは、50%近いリターンを記録しています。これは、「年金基金の理事が、ずば抜けて良い投資判断をした」とか、「優秀なファンドマネージャーが大活躍した」というわけではなく、日経平均株価やTOPIXなどの指数の推移を見てもわかるとおり、日本株全体が50%近く上昇したためです。
私は、このニュースを、ある新聞社のWebサイトで見つけた瞬間、今週はこの話題を取り上げようと決めました。実は、昨年も、そのサイトで同様の記事を目にしていたのです。その年の成績は、今年が「4年ぶりのプラス」ですから、当然「3年連続の運用利回りマイナス」。1年前の記事ですので、詳細は覚えていませんが、事実の列挙だけでなく、次のような趣旨の論評があったことだけははっきりと覚えています。
「我々が一生懸命働いて、払った保険料なのに、3年連続のマイナスで、その資産を減らしているのはけしからん」。そして、「プロが運用すると称して、毎年マイナスで、資産を減らすばかりか、今年も、その損をした株式を同じように組み入れているのはどういうことなのか、これで損失が膨らんだ場合には、どう責任をとるのか」とずいぶんと手厳しく批判していたのです。
「価格変動リスクをどれだけ許容するのか」といった論点ではなく、単純に、「損したものをまだ持っているのか」という、とてもシンプルというか、短絡的な批判が掲載されていたため、とても印象に残っていました。
よく市場心理は「行き過ぎる」ものといわれます。その点では、「毎年、毎年、損ばかりして、そんな株なんて売ってしまえ!」という論評が新聞に載るというのは、まさに行き過ぎの典型であり、その修正こそが、今年の「過去最高の利回り」の要因なのかもしれません。
ちなみに、今年の記事には、「近年、国内株式の低迷が運用を圧迫していたこと」と、「今年は、国内株式の好調が大きく寄与したこと」の事実のみで、投資判断についての論評は、残念ながらありませんでした。ただし、「こんなに利益を上げたのに、なぜ、今年はもっと株式を買わないのだ」という論評がないところをみると、まだ、しばらくは「株式市場の過熱」を心配する必要はないのかもしれませんね。
★タカハシくんの7月26日現在の運用評価損益
購入ファンド |
基準価額 |
評価損益 |
| ノムラ外貨MMF USマネー・マーケット・ファンド | 46,977円 |
(−3,023円) |
| ノムラ外貨MMF ユーロマネー・マーケット・ファンド | 65,246円 |
(+15,246円) |
| ノムラ外貨MMF 豪ドル・マネー・マーケット・ファンド | 75,079円 |
(+25,079円) |
| トピックス・インデックス・オープン | 49,569円 |
(+9,569円) |
| PRU国内株式マーケットパフォーマー | 11,185円 |
(+1,185円) |
| 野村MMF | 392円 |
(+392円) |
| 野村MRF | 800,034円 |
(+34円) |
| 合計 | 1,048,482円 | (+48,482円) |
(updated 7/26/04)
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