タカハシくんの投信生活

第84回 ライブドアとフジテレビ

ニッポン放送を巡るライブドアとフジテレビの問題が随分と騒がしくなっています。

 

この問題については、「公開買付」、「時間外取引」といった証券取引のルールの問題から、放送法上の持ち株規制(外資規制)の問題、そして、株主総会等の議決なしに既存株主の持分を毀損するようなMSCB(下方修正条項付新株引受権付社債、要するに、時価よりも一定割合安く株が買える「株式割引券」だと私は理解しています。)や新株引受権の発行が行われてよいのかという問題、さらに、私は興味が全くないのですが、ライブドアの社長のパーソナリティまで、既に様々なところで取り上げられています。

 

ちょうど先月、私が、よく行く八重洲の本屋さんで購入し読んだのが、日米の過去の実例を交えて、企業買収とその対抗策が紹介している「『敵対的M&A』防衛マニュアル 平時の予防策 緊急時の対抗策」(野村證券IBコンサルティング部編・中央経済社)と、放送業界の現状を取り上げた「放送業界大再編  デジタル放送が巻き起こす地殻変動」(西正著・日刊工業新聞社)という、なんだか、この問題を予知していたかのような、ぴったりのテーマの2冊だったため、私は今回の問題を、ある程度、予備知識を持った上で、聞くことができました。

その上で、ニュースなどを見ていると、政治の世界の人、そしてメディアの人の経済、資本市場、金融に関する基本的な知識のなさには、暗い気持ちになりました。

 

一つの展開が起こっても、「それにどういう意味があるのか」を考えられる人はごく少数のようで、結局良く理解できていないものだから、「Tシャツの兄ちゃんが突然メディアを買うなんて、『けしからん』とか、いや『おもしろい』」という、最もどうでもいい話題を、政治家あたりまでが偉そうにしゃべったりするのでしょう。

 

今、この記事を書いている2月23日には、ニッポン放送がフジテレビに対して、新株引受権の割り当てを行うと発表がありました。さっそく前述の本の受け売りですが、こういった手法は、「ポイズンピル」(=毒薬)といわれ、既存の株主にオプション(株式引受の権利)を「予め」与えておいて、敵対的買収の際には、これを行使して、相手の持分を低下させるという、いわば買収対抗の常套手段です。

 

但し、通常は、「予め」行うものですから、当然、今回の新株引受権の付与の法的な正当性は、問われていくことになるでしょう。上場(つまり、売買の対象である)会社であるにもかかわらず、その株式を購入していたら、突然、経営者の判断で、大量の株式が第三者に発行されてしまい、その人が支配株主になってしまったということになれば、これは、詐欺的行為です。

 

もし、法的に今回のような行為が制約なく行われるのであれば、資本市場が無法化するといっても過言ではないと思います。ちょうど、ゴルフ場の会員権を高額で購入したのに、実は、他でも大量に会員権を乱売していたため、会員数が膨大になり、実際には、会員がその権利を使って、プレーすることなどできない状況だったという詐欺事件がありましたが、これと似たような話です。

 

メディアでは、さかんに、「フジテレビVS ライブドア」と書き立てますが、投資家の視点でみると、株主から預かった資本(お金)を適切に管理し、増やしていくという企業・経営者に与えられた任務の意味を理解せずに、その価値を毀損する資金調達を繰り返すという意味では、同じ穴の狢に思えます。しかも、政治家にも、メディアにもその意味を理解する力がかけているのであれば、「国に守ってもらう」ことも、「どうしたらよいかテレビで教えてもらう」ことにも楽観的にはなれません。

 

一見、こういった問題は、特に個人の投資からは、遠いことのようにも思いますが、「誰かに資金を委託する」というのが投資の原点です。その意味で、お金を出す側と運用する側の「正しい関係」「フェアなルール」がどのようなものかを理解できることは、「〜株が上がっている」とか「〜の国は景気がいいらしい」などということよりも、ずっと根本的で重要なことだと思います。

タカハシくんの2月22日現在の運用評価損益

購入ファンド
基準価額
評価損益
ノムラ外貨MMF  USマネー・マーケット・ファンド
46,123円
(-3,877円)
ノムラ外貨MMF  ユーロマネー・マーケット・ファンド
67,194円
(+17,194円)
ノムラ外貨MMF 豪ドル・マネー・マーケット・ファンド
80,366円
(+30,366円)
トピックス・インデックス・オープン
50,568円
(+10,568円)
PRU国内株式マーケットパフォーマー
11,401円
(+1,401円)
野村MMF
392円
(+392円)
野村MRF    
600,066円
(+66円)
DKA物価連動国債ファンド(2/25)
199,750円
(-250円)

合計 1,055,860円
(+55,860円)

(updated 3/2/05)

前へ次へ

タカハシくんの投信生活の最新号は投信資料館のメールマガジンでお読み頂けます。
メールマガジンへの登録はこちらをご利用下さい


【本を読もう】

ファンド情報

ファンド検索 騰落率 価格推移

いろいろな投資信託

不動産投資信託 外国籍投資信託 上場投資信託 (ETF)

ファンドプラスα

確定拠出年金 変額年金保険 商品ファンド

投信ガイダンス

投資信託の基本 投信Q&A 投資信託のメリット 投資信託の歴史 投資信託用語集 ベンチマークについて 投資信託の評価 商品分類 リスクを勉強しよう! ⇒もっと見る

投資信託のデータ色々

国内最大ファンド・ランキング 運用会社別純資産総額 ⇒もっと見る

読んで納得!

タカハシくんの投信生活 インタビュー 投信ニュース 投資信託トピックス 購入者の声 テーマファンド シナリオで選ぶ投資信託 お金のことわざ 愛称名称物語 投信サイトレビュー

お役立ち情報

目論見書の読み方 投資信託リンク集 運用会社情報 販売会社情報 法律も知っておく?

その他色々

サイトマップ サイト内検索 アマゾン書店 資料請求 投信フォーラム 熱海日記(BLOG) BASIC&BASIC