タカハシくんの投信生活
第93回 運用報告書や目論見書の抱える問題
●「運用報告書」は本当に必要か?
前回、ファンドにかかるコストに関連して、投資家保護の名のもとに、過剰な書類の交付が行われているのではないかと述べました。例えば、ファンドを保有していると、年に一度送られてくる「運用報告書」という書類があります。ファンドも、株式会社と同様、決算期ごとに、その期間の運用状況の報告、保有資産の明細(株式ファンドであれば、〜の株を1000株、〜の株を500株・・・のような一覧)、監査法人による監査の証明などが掲載された冊子が送られてくるのです。
ただ、この情報がどれだけ役にたつのかといえば、私は、これまでの投資において、必要だと感じた事は一度もありません。だいたい一度パラパラっとめくったら、そのままゴミ箱です。どれだけ利益・損失があるのかは、日々の基準価額の推移をみていれば分かりますし、財務諸表や監査の証明をみたところで、その意味するところを正確に理解することは難しいです。また、組み入れ銘柄の明細にしても、私が保有しているようなTOPIX連動型のファンドであれば、個別銘柄の選択をせず、おおよそ時価総額の割合に比例して投資することになっていますから、特に新しい情報もありません。
適切な運営を担保するために、監査が必要であるとしても、この書面を、全ての受益者に交付するということに、どれだけの意味があるのか、とても疑問に思います。
●「目論見書(もくろみしょ)」の抱える問題
また、購入時に交付される目論見書にしても、同じような問題を抱えています。あの何十ページもの冊子を隅から隅まで読むという人は、あまりいないでしょう。投資家保護は重要ですが、株式ファンドで、「株価の変動により基準価額が下がるリスクがあります。」ということを毎回、購入者全員に確認することが本当に必要なのでしょうか?私には、横断歩道を渡る前に、「赤信号では、道路を渡らないでください。車にひかれる可能性があります」という注意書きを交差点で、毎日配るくらいに、滑稽なことに思えます。もし、この注意書きが必要なのであれば、これは、「目論見書」の問題ではなく、根本的な金融知識の欠如、「金銭教育」の問題ではないかと考えます。
●「投資家保護」は、必ずしも、投資家のメリットになるとは限らない
「当たり前のこと」「必ずしも必要でないこと」を紙に書いて伝えるコストは、結果として、直接・間接に投資家が負担することになります。先ほどの例で言えば、交差点で、「赤信号渡るな」の紙を配るコストを賄うため、「自動車税」が増税されるイメージです。(そんなことをすれば、皆から大反対されるでしょう。)それだけに、何かトラブルが起こるたびに、つぎはぎのように書類や規則が増えていくという現状の「投資家保護」策は、結局のところ、投資家のためにならないのではないかと、心配をしているのです。
タカハシくんの7月5日現在の運用評価損益
購入ファンド |
基準価額 |
評価損益 |
| ノムラ外貨MMF USマネー・マーケット・ファンド | 49,189円 |
(-811円) |
| ノムラ外貨MMF ユーロマネー・マーケット・ファンド | 65,211円 |
(+15,211円) |
| ノムラ外貨MMF 豪ドル・マネー・マーケット・ファンド | 82,047円 |
(+32,047円) |
| トピックス・インデックス・オープン | 51,725円 |
(+11,725円) |
| PRU国内株式マーケットパフォーマー | 11,669円 |
(+1,669円) |
| 野村MMF | 392円 |
(+392円) |
| 野村MRF | 600,079円 |
(+79円) |
| DKA物価連動国債ファンド(3/10) | 199,323円 |
(-677円) |
| 合計 | 1,059,639円 | (+59,639円) |
(updated 07/15/05)
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