タカハシくんの投信生活
「私募ファンド」と「日銀総裁」
●私募ファンドって何だ?
日銀総裁の村上ファンド騒動の中で、日銀役員の「私募ファンド保有禁止」が検討されていると報道されています。では、この「私募ファンド」とは、私が保有し、多くの人が銀行や証券会社で購入する投資信託とどこがどう違うのでしょうか。
「私募」というのは、「公募」の反対語であり、つまり、広く一般には募集しないファンドということです。具体的には、50人未満、もしくは、保険会社や銀行などの適格機関投資家といわれるプロを相手にするファンドを指します。
どうして、「私募」という形式をとるのかというと、幅広い層へ勧誘を行なう「公募」ファンドに比べて、情報公開や監査などに関する規制が緩やかになっているのです。ということは、報告や監督にかかる費用が安くおさえられるため、より小規模でもファンドを立ち上げることができるという特徴があります。
公募ファンドと私募ファンドの関係は、「株式会社」と「有限会社」の関係に近いように思います。株式会社では、株式が自由に譲渡できるかわりに、資本金の必要額が高くや監査役の設置などの義務を負っていました。一方有限会社では、持分の譲渡に制限があるかわりに、資本金が低額で済み、監査役も必要がないなど、自由度が高いため、個人でも比較的起業しやすい形態でした。但し、どちらも、ビジネスを行なって利益をあげることを目的としている点は同じです。
●日銀総裁と私募ファンド
さて、私募ファンドについて、概略を説明しましたが、こうみてみると、現在検討されている「日銀役員の私募ファンドの保有禁止」という規制が、いびつで的外れなことに気がつくのではないでしょうか。これは、例えば、国会議員は、株式会社の役員をするのはよいが、有限会社だと、監査役もいないような会社で、何をしでかすか分からないから、兼任を認めないという規則を作るのと同じくらいおかしなことです。問題は、「職権をもって、私腹を肥やすことがないようにする」規制が必要なのであって、単純に「公募」・「私募」という概念で分けることは、意味がありません。
そもそも、日本では誰もが「円」を使って生活をしているのですから、多かれ少なかれ、日本人が日銀総裁をやれば、自らの政策によって、損得の影響を受けるのです。現在は、「株で儲けた」ことが問題だととりざたされていますが、たとえば、もし、「全て円預金」にすることが義務づけられれば、今度は、日銀総裁にとって、「デフレを長続きさせる」ことが、個人的なメリットになってしまいます。(デフレであれば、ものの価値が下がり、保有する貨幣の価値が上がるので。)
かといって、山奥で自給自足の暮らしをする仙人のような人に、日銀総裁が勤まるはずもありません。国会議員並みの情報公開を求めるのはよいでしょうが、それ以上に深追いをして「完璧な中立性」を求めても、結局得るものはないように思います。
●私募ファンドの芽をつむことのないように・・・
一つだけ、私が懸念していることは、これで、私募ファンドへの規制が大幅に強化されるような事態です。先ほども述べたように、基本的には、新たな小規模な参入者が、ファンドを安い費用で立ち上げることができるのが、この私募ファンドのメリットです。これが失われて、活力が落ち、投資家の負担ばかりが増えるようなことは、誰のためにもならない不毛で悲しいことです。
今すぐに、私が私募ファンドに投資することはないでしょうが、新しい参入者のないところに、創造的な進歩は期待できません。それは、将来を考えると、
潜在的な投資家である多くの人にとって不利益なことだと思うのです。(updated 7-9-06)
| 購入ファンド | 基準価額 | 評価損益 |
| ノムラ外貨MMF USマネー・マーケット・ファンド | 52,180円 | (+2,180円) |
| ノムラ外貨MMF ユーロマネー・マーケット・ファンド | 73,073円 | (+23,073円) |
| ノムラ外貨MMF 豪ドル・マネー・マーケット・ファンド | 87,217円 | (+37,217円) |
| トピックス・インデックス・オープン | 69,862円 | (+29,862円) |
| PRU国内株式マーケットパフォーマー | 15,834円 | (+5,834円) |
| 野村MMF | 392円 | (+392円) |
| 野村MRF | 600,173円 | (+173円) |
| DKA物価連動国債ファンド | 190,484円 | (-9,516円) |
| 合計 | 1,089,215円 | (+89,253円) |
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