投資目標やリスク許容度に応じて、異なる資産クラスの最適な組み合わせを決定することをアセットアロケーションといいます。株式や債券のようにリスクのあるものと預貯金やMMFのようにリスクのほとんどないものに、どのくらいずつ資産を配分するかを決定することです。
昔から「卵は一つの籠に盛るな」と言われます。これは、たくさんの卵を一つの籠に盛っていると、籠を落としてしまった場合に、全ての卵が割れてしまい、大切な卵を一度に全て失ってしまうからです。この卵が資産、すなわち投資家のお金です。お金を一つの籠(資産クラス)に投資していると、その資産クラスが大暴落した場合には、お金を全て失ってしまう、だから、異なる性格の投資先に分散することでリスク軽減を図るわけです。
このアセットアロケーションという言葉は一般には聞きなれない言葉ですが、運用のプロの世界ではとても重要だと考えられています。ブリンソン・シンガー・ビーボワー(Brinson、Singer、Beebower)が1991年にFinancial Analysts Journal(May 1991)に発表した有名な論文「Determinants Of Portfolio Performance」によると、ポートフォリオのリターンの91%以上はアセットアロケーションで決まるということです。つまり、株式や債券の個別銘柄を選ぶことよりも、株式、債券、預貯金などに何パーセントずつ配分するといったアセットアロケーションの決定の方がリターンにとっては重要だというのです。
では、どのように資金の配分比率を決定すればよいでしょうか。配分は投資家のリスク許容度を基本に、投資目標や投資期間を考慮して決定します。リスク許容度は、必要なリターンを獲得するために、投資家が取れるリスクの大きさのことで、各人の資産、支出、知識、投資経験、好みなどから測ります。例えば、現在保有している資産や収入が大きく、投資に関する知識や経験が豊富であれば、リスク許容度は大きくなります。インターネット上では、全国銀行協会MOREBANKのように、リスク許容度を測るツールを提供しているサイトが多くありますので、一度試してみるとよいでしょう。
一般的には、株式などのリスクの高い資産を60%、債券などリスクの小さい資産を40%という水準を基準として考える方法があります。これは、最も平均的なリスク許容度の人の資産は、大体この構成比率になっているという説に基づいています。リスク許容度が大きければ、前者を70〜90%、後者を10%〜30%というように調整します。
また、110から自分の年齢を引いた数を株式や株式ファンドのようなリスクのある資産への配分比率とする考え方もあります。例えば、現在40歳であれば、110−40=70で、70%をリスク資産に配分します。50歳であれば、110−50=60%となります。定年が近づくにつれて、リスク資産への配分は減少してゆくことになります。
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