2004年頃から設定が相次いだブラジル・ロシア・インド・中国の四カ国に投資する「BRICsファンド」に続き、昨年末頃からは、BRICsの中でもブラジルに的を絞って投資するファンドの設定が続いています。
投資対象としては、ブラジルの株式だけに投資するファンド、ブラジルの債券だけに投資するファンド、両者に分散投資するファンドがあります。
【ブラジルに特化したファンド】
| ファンド名 | 投資対象 | 設定日 |
| UBSブラジル株式ファンド | 株式 | 2008/3/31 |
| ダイワ・ブラジル株式ファンド | 株式 | 2008/3/28 |
| CSブラジル債券ファンド | 債券 | 2007/12/14 |
| CSブラジル株式ファンド | 株式 | 2007/12/14 |
| BNPパリバ・ブラジル・ファンド(バランス型) | 株式・債券 | 2007/11/16 |
| BNPパリバ・ブラジル・ファンド(株式型) | 株式 | 2007/11/16 |
| HSBCブラジルオープン | 株式 | 2006/3/31 |
ブラジル経済について経済不況とハイパーインフレに苦しんでいたブラジルでは、1980年代後半以降に、経済復興計画が実施され、1990年代にはると開放政策の導入により輸入関税率の大幅引き下げや経済規制の緩和が行われました。その後、市場規制の緩和、石油・電力・鉄鋼・電気通信・運輸における国による独占の廃止が実施されたことで、インフレの抑制を含め経済状況は大きく改善されてきました。
また、BRICsファンドの人気のきっかけとなったゴールドマン・サックスのレポートにあるように、今後長期的な高い経済成長が期待できると言われています。特に、航空機産業、航空宇宙産業、エタノールを含むバイオ産業など分野において高い成長が期待されています。
【過去10年のブラジル経済状況】
| 対象年月 | 1997 | 1998 | 1999 | 2000 | 2001 |
| 実質GDP成長率(%) | 3.4 | 0.0 | 0.3 | 4.3 | 1.3 |
| 消費者物価上昇率(%) | 5.22 | 1.65 | 8.94 | 5.97 | 7.67 |
| 失業率(%) | 5.5 | 7.1 | 7.1 | 5.6 | 6.4 |
| 経常収支(国際収支ベース)(百万ドル) | -30,791 | -33,445 | -25,335 | -24,225 | -23,215 |
| 貿易収支(国際収支ベース)(百万ドル) | -6,750 | -6,603 | -1,199 | -698 | 2,650 |
| 外貨準備高(百万ドル) | 50,826 | 42,579 | 34,796 | 32,488 | 35,739 |
| 対外債務残高(百万ドル) | n/a | 223,792 | 225,610 | 216,920 | 209,934 |
| 為替レート(対ドルレート)-期末値 | 1.1164 | 1.2087 | 1.7890 | 1.9546 | 2.3204 |
| 通貨供給量伸び率 | 19.4 | 9.8 | 6.9 | 3.9 | 12.5 |
| 対象年月 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 | 2006 |
| 実質GDP成長率(%) | 2.7 | 1.1 | 5.7 | 2.9 | 3.7 |
| 消費者物価上昇率(%) | 12.53 | 9.30 | 7.60 | 5.69 | 3.14 |
| 失業率(%) | 10.5 | 10.9 | 9.6 | 8.3 | 8.4 |
| 経常収支(国際収支ベース) (百万ドル) | -7,637 | 4,177 | 11,679 | 13,984 | 13,621 |
| 貿易収支(国際収支ベース) (百万ドル) | 13,121 | 24,878 | 33,842 | 44,929 | 46,457 |
| 外貨準備高(百万ドル) | 37,683 | 49,110 | 52,739 | 53,574 | 85,561 |
| 対外債務残高(百万ドル) | 210,711 | 214,930 | 201,374 | 169,450 | 172,459 |
| 為替レート(対ドルレート)-期末値 | 3.5325 | 2.8884 | 2.6536 | 2.3399 | 2.1372 |
| 通貨供給量伸び率 | 24.1 | 3.6 | 19.4 | 18.9 | n/a |
(データ出所:ジェトロ海外情報ファイル)
次のチャートを見ると、2000年以降、ブラジルの株式市場は右肩上がりの上昇が続いてきたことがわかります。しかし、2007年10月から2008年3月までのチャートを見ると、この間のボベスパ指数(ブラジルを代表する株価指数)は横ばい傾向にあり、これまでの一方方向の上昇に調整が入っていることがうかがえます。

(データ出所: Yahoo! Finance http://quote.yahoo.com/q/hp?s=%5EBVSP)

(データ出所: Yahoo! Finance http://quote.yahoo.com/q/hp?s=%5EBVSP)
ブラジル経済は過去20年間で大きく改善し、更に今後も高い経済成長が期待されてはいますが、新興国市場であることに変わりはありません。他の新興国市場と同様に、経済的・社会的基盤は盤石ではなく、株式・債券市場も未成熟であると言えます。また、為替相場が大きく変動する可能性も否定できません。高い成長が期待できる分だけ高いリスクが伴うハイリスク・ハイリターンの投資対象国であることを十分理解した上で投資を判断することが大切です。