4) リスク・リターンの分解
前項ではトータルリターンとトータルリスクを考えましたが、一般にリスクとリターンはシステマティックリスク・リターンと、レジデュアルリスク・リターンに分解することができます。システマティックリスク・リターンは、市場全体と連動して発生するリスクとリターンです。つまり、市場全体が上昇するときにそれに連動してどれぐらい大きなリターンが得られるかがシステマティックリターン、また市場全体が上下するとき、それに連動してどれぐらい激しく価格が上下するかがシステマティックリスクです。市場全体と連動して発生するリスクとリターンを考えるのは、それが「誰にでも簡単にとることのできるリスクとリターン」だからです。インデックスファンドを買えば、それだけでシステマティックリスクとシステマティックリターンが得られます。問題になるのは、どれぐらいの大きさでそれらをとるかということだけで、投資しさえすれば、リサーチも、研究も、能力も才能も必要なく、持っているだけでシステマティックなリスクとリターンを得ることができます。「システマティック」とは意訳すれば「自動的な」という意味です。これに対し、レジデュアルリスク・リターンはアクティブ運用特有のリスクとリターンです。レジデュアルとは「残った」とか「残差の」とかといった意味で、システマティックリスク・リターンを取り除いた後に残ったリスクとリターンを指します。
5) システマティックリスク・リターンへ進む