株式市場や外国為替市場では、「機関投資家の期末を意識した売りにより株価は値下がりした」「国内機関投資家の買いによりドルは値上がりした」というように、機関投資家という言葉をよく耳にします。
機関投資家というのは、顧客から預かったお金の運用を業務(仕事)として行っている法人や団体を指します。具体的には、生命保険会社、損害保険会社、投資信託委託会社、信託銀行、年金基金などがあげられます。加えて、外国人投資家と呼ばれる人たちの多くも、実は海外の保険会社、運用会社、年金基金といった機関投資家です。
機関投資家は業務として運用を行っていますから、基本的には顧客から預かった資金を運用しています。証券会社などが自己資金で行うディーリングとは異なります。たとえば生命保険会社や損害保険会社は、保険契約者から預かった保険料を、国内外の株式、債券、不動産などに投資して、そこから得られる利子や配当収入、売買益を契約者に還元します。投資信託委託会社の場合は、投資信託を購入した投資家のお金を一つにまとめ、予め決められた運用方針に従って様々な市場に投資し、その収益を投資家に還元しています。
機関投資家は、株式市場や債券市場において大きな勢力となっています。例えば、2003年の東京証券取引所第一部の売買金額を見ると、金融機関や投資信託などを合わせたいわゆる法人の売買高は約22%、外国人投資家は47%に達しています。最近では、個人投資家の影響力も大きくなっていますが、機関投資家は各々の資金量が大きく、更に、3月などの決算期付近になると、利益確定や資金の円転など、似たような動きを見せることがあるため、時として非常に大きな影響を市場に与えます。