最近設定される投資信託は信託期間が無期限というものが主流になっていますが、1951年に日本で初めて投資信託が登場した頃の投資信託は単位型や信託期間が限定されたものが主流でした。徐々に追加型の投資信託が増え始め、現在では信託期間が無期限という投資信託が大半となったわけです。
しかし、数は少ないのですが、1960年代や1970年代に設定されたファンドで、現在(2002年3月末現在)まで運用が継続されている投資信託もあります。今回はそんなファンドをご紹介しましょう。
1950年代に設定され、現在も運用が続いているファンドが日興アセットマネジメントが運用する「第1オープン」です。このファンドは日本の上場株式の中でも成長株を主要投資対象としているもので、国内株式型一般型に分類されている投資信託です。1957年9月21日に設定されました。
1960年代に設定されたファンドとしては三洋投信委託が運用する「オープン」、大和証券投資信託委託の運用する「大型株ファンド」、日興アセットマネジメントが運用する「新大型株ファンド」、野村アセットマネジメントの「積立株式ファンド」があります。
1970年代に設定されて、今も運用されているファンドには第一勧業アセットマネジメントの「DKA株式オープン」と「DKAパシフィックファンド」、大和証券投資信託委託の「外国株ファンド」、日興アセットマネジメントの「キャピタルオープン」があります。
ご長寿ファンドの例
ファンド名 |
運用会社 |
分類 |
設定日 |
| 第1オープン | 日興 | 国内株式一般型 | 1957/09/21 |
| 大型株ファンド | 大和 | 国内株式大型 | 1961/12/02 |
| オープン | 三洋 | 国内株式一般型 | 1961/12/21 |
| 新大型株ファンド | 日興 | 国内株式大型 | 1968/07/08 |
| 積立株式ファンド | 野村 | 日経225連動型 | 1968/12/25 |
| DKAパシフィックファンド | 第一勧業 | 国際株式一般型 | 1972/07/04 |
| DKA株式オープン | 第一勧業 | 国内株式一般型 | 1976/09/17 |
| 外国株ファンド | 大和 | 国際株式一般 | 1972/04/15 |
| キャピタルオープン | 日興 | 国内株式一般 | 1979/01/11 |
一方で、日本で販売されている外国投資信託(海外で設定された投資信託、外国籍投資信託とも呼びます)には、更に長期にわたり運用が続いているものがあります。その一例をご紹介しましょう。
現在、日本国内での販売の登録がされている外国籍投資信託で最も古くから運用が継続されているファンドは、「ジ・インベストメント・カンパニー・オブ・アメリカ」という会社型のファンドです。このファンドの運用会社であるキャピタル・グループのホームページによると、同ファンドは1934年1月1日に米国で設定されています。また、2002年2月末現在の純資産総額は560億ドル、日本円で約7.5兆円の規模です。米国でも最も古く大きなファンドの一つです。同ファンドは米国の優良株を主要投資対象としています。キャピタル・グループの前身であるキャピタル・リサーチ・アンド・マネジメントは1931年にジョナサン・ベル・ラブレース氏により設立されました。世界恐慌の影響が色濃く残る米国でのことです。残念ながら、この「ジ・インベストメント・カンパニー・オブ・アメリカ」については、残念ながら2002年2月末現在では、日本国内での募集は現在は行なわれていないようです。
同じく1930年代に設定されたファンドに「エバーグリーン・スモールカンパニー・グロース・ファンド」があります。こちらも米国で設定されたファンドです。設定は1935年9月11日。このファンドは契約型のファンドで、エバーグリーン・インベストメント・マネジメント・カンパニーが運用しています。このファンドの2002年2月末現在の純資産総額は6.5億ドル、日本円で約870億円程度です。
1960年代に設定されたファンドでは「バンガード・スモールキャップ・インデックス・ファンド」があります。このファンドは1960年10月3日に米国で設定されたファンドで、日本では2000年にマネックス証券によって日本での販売が開始されました。このファンドはインデックスファンドで、米国小型株の指標であるラッセル2000インデックスに連動した運用を行い、時価総額が10億ドル以下の小型株約1700銘柄を投資対象としています。このファンドを運用するバンガード・グループは、運用資産規模(5500億ドル,2002年3月現在)を誇る世界最大規模の運用会社であり、品質の高いローコストの投資信託を販売する会社としても有名です。