3. 潜在的な問題
これらが問題をおこし得るのは、主に債券が売却されたときです。具体的には、1)の場合取引コスト、2)の場合市場金利の変動、3)の場合理論価格の妥当さです。
1)については、投資信託の保有資産は、いずれも売却コストを加味しない価格で評価されています。したがって、例えば保有資産を評価価格どおりで売却しても、売却コストの分だけ純資産は減少します。
2)のように取得価格やそれを元にした価格で評価されていると、取得後に市況の変化で価格が変動してもそれは純資産に反映されず、含み益・含み損が発生します。含み益がある、つまり時価が評価価格よりも高い資産を売却すれば、それだけで純資産や基準価格は上昇しますし、逆に含み損がある、つまり時価が評価価格よりも低い資産を売却すれば、それだけで純資産や基準価格は下落します。
最後に3) 理論価格は、うまく行けば時価と同程度に有効な価格が計算できますが、理論だけに、「机上の空論価格」に堕してしまう場合があり、売却してみたら全く異なる価格でしか売却できなかった、という場合があり得ます。
上記のような問題が起きるとき、運用会社が保有資産をルールに基づいてできる限り公正な(あるいは少なくとも規制で認められている)方法で評価していても、ファンドの純資産や基準価額は大きな変動を起こします。大きな変動がマイナスの方に出た場合、基準価格は下落し、場合によっては投資元本の価額を下回るでしょう。