6.だれが悪いのか?
以上の説明で、投資信託運用各社、証券会社や銀行の販売会社、受託銀行、受益者、さらに日本銀行など、いずれも間違ったことややってはならないことを一切していない点は注目に値します。三洋投信委託のケースでも、オーナー企業の強制捜査・オーナー企業の社長の逮捕は大量解約をおこすきっかけにはなりましたが、三洋投信委託のMMFは、例えば大正生命のように、オーナー企業にすすめられて「架空の金融商品」に投資を行なって損失を出したわけでは決してありません。MMFは通常の状態ならばなんら問題の発生しない資産を保有していたのです。しかし、日銀の誘導金利引上げとオーナー企業の強制捜査という2つが相次いで起きたために、不運としか言いようのない結果になってしまいました。つまり、「だれが悪いのか?」という質問に対する答えは「誰もも悪くない。運が悪かっただけだ」なのです。人によっては「保証もされていないMMFの元本を勝手に保証されていると思った投資家が悪い」、あるいは「あたかも元本保証であるかのように証券会社が悪い」とも言いますが、それは酷というものです。