MSCI ジャパン高配当利回りインデックスとは?


MSCI ジャパン高配当利回りインデックスとは

MSCI ジャパン高配当利回りインデックスは、日本株を対象とした時価総額加重平均型の株価指数の1つで、配当利回りの高い銘柄で構成されています。世界的な指数算出会社であるMSCI社が算出・公表しています。

MSCI ジャパン高配当利回りインデックスは、その名前のとおり、配当利回りが高い銘柄で構成されていますが、単純に配当利回りが高い銘柄を選ぶのではなく、配当性向、配当の継続性、ROE、負債/自己資本比率、収益の変動性などを勘案した上で銘柄を選択します。つまり、配当利回りの高さだけでなく、企業の財務体質などを加味して、指数に組み入れる銘柄を選定しているわけです。

なお、配当利回りとは、1株当たり配当が、株価の何%になるかを示したものです。計算式は、以下のようになります。

 

配当利回り

 

東京証券取引所によると、第一部市場に上場している全ての銘柄の平均配当利回りは1.98%(2020年2月末現在)です。

 

MSCI ジャパン高配当利回りインデックスの銘柄絞り込みプロセス

MSCI ジャパン高配当利回りインデックスは、日本国内の取引所に上場している大型・中型株を対象としたMSCI ジャパン指数から不動産投信(J-REIT)を除外した銘柄をユニバースとしています。MSCI ジャパン指数の構成銘柄数は300銘柄から400銘柄程度で、その中から、配当継続性や配当性向、財務体質(ROE、負債・自己資本比率、収益の変動性)等の基準を満たした企業を抽出し、さらに、MSCI ジャパン指数の配当利回りの130%を超える利回りを持つ銘柄をMSCI ジャパン高配当利回りインデックス構成銘柄として選んでいます。MSCI ジャパン高配当利回りインデックスの構成銘柄数は固定されておらず、40銘柄から100銘柄程度で構成されます。

 

MSCI ジャパン高配当利回りインデックスの上位組入銘柄

2020年2月末現在の構成銘柄数は57銘柄で、上位10位銘柄は次の通りです。

組入順位 銘柄名(銘柄コード) 構成比率
1 東京海上ホールディングス(8766) 5.48%
2 NTT DOCOMO(9437) 5.42%
3 KDDI(9433) 5.30%
4 東京エレクトロン(8035) 5.26%
5 トヨタ自動車(7203) 5.04%
6 伊藤忠商事(8001) 4.97%
7 本田技研工業(7267) 4.91%
8 NTT(9432) 4.88%
9 キャノン(7751) 4.10%
10 日本タバコ産業(2914) 3.86%

 

MSCI ジャパン高配当利回りインデックスへの連動を目指すETF

MSCI ジャパン高配当利回りインデックスをベンチマークとするETFに2015年10月20日に東京証券取引所に上場した「iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF(1478)」があります。