グローバル・セクター・アロケーション運用とは?


 この「グローバル・セクター・アロケーション」 という言葉は、3つの英単語からなる言葉です。それぞれ、グローバル=世界の、セクター=業種、アロケーション=配分、という意味です。つまり、国際分散投資を行ったとき、ポートフォリオ全体で見て、各業種への資産配分や組入れ比率がどうなっているか、ということです。ここでいう業種=セクターというのは、建設、電気、金融という企業の業種という意味です。

グローバル・セクター・アロケーションを意識して運用を行うファンドは、世界中の市場を一つにまとめ、その上で各業種のウェイトを決めたり、あるいは投資する個別銘柄やそのウェイトを決める方法(ボトムアップと呼びます)に基づく投資方針をもっており、業種選択がパフォーマンスに影響を与えるという考え方でポートフォリオを構築します。

ここでいうボトムアップというのは、企業訪問を行った上で、個別銘柄を積み上げてゆくボトム・アップ・アプローチとは異なります。グローバル投資でトップダウンといえば、まずどこの国にどれだけ投資するかを考えます。その次に、銘柄選択なりセクターアロケーションを、各国それぞれについて行なうことになります。一方、グローバル投資においてボトムアップという方法で投資を行う場合は、「国」というカテゴリーは重視しません。

つまり、国は個別銘柄のパフォーマンスに影響をあまり与えないと考えが背景にあります。国が関係ないとすれば、国境は関係なく、世界を一つのまとまった 「国際株式市場」と捉えていることになります。これがグローバル投資におけるボトムアップです。