バンクローンファンドとは、どんな投資信託のことですか?


バンクローンファンドとは

バンクローンファンドは、高い金利収入を得ることを目的として、銀行やその他の金融機関が企業に実施したローンに投資する投資信託です。

銀行は、資金の必要な企業に対しローンを提供し、その元本と利息を受け取りますが、このローンを第三者に譲渡することが可能です。また、バンクローンを売買する流通市場も存在します。バンクローンファンドは、この銀行が売却したバンクローンに投資するファンドで、ローンの受け手が支払う利息をファンドの保有者に対する分配金の原資としており、性格としては債券ファンドに似ています。米国では、銀行ローンの取引が活発に行われており、日本で販売されているバンクローンファンドも、米国の流通市場においてバンクローンに投資したり、バンクローンを証券化したものに投資しています。

 

バンクローンとは

バンクローンファンドが投資するバンクローンは、一般に、①変動金利ローンである、②非投資適格の格付けを付与された債務である、③主に米ドル建てであるという特徴があります。そのために、リスクは一般の投資適格債券に投資する債券ファンドよりも高く、その分高い金利収入が期待できます。

しかし、ローン提供先の企業が債務不履行に陥った場合には、変動金利ローンは、普通株や社債などの他の証券より返済が優先され、また、通常、変動金利ローンには、借主による担保または資産が付されているために、債務不履行や破産した場合にも優先権を主張することが可能です。したがって、一般の投資適格債券に投資する債券ファンドよりはリスクが高いものの、ハイイールド債券ファンドよりはリスクが軽減された投資対象であると言われています。

投資対象とするバンクローンが主に米ドル建てであるのは、米国ではバンクローンの取引が活発に行われているためですが、そのために、バンクローンファンドには為替リスクが伴います。為替ヘッジに関しては、為替ヘッジが行われているものと為替ヘッジのないファンドがあります。

 

バンクローンファンドの例

これまでもバンクローンファンドが運用・販売されてきましたが、2013年に入ってからバンクローンファンドやバンクローンを投資対象に含むファンドの設定が増えています。