ハイインカムファンドとは?


投資信託の利益の源泉

投資信託の収益の源泉には、①配当や利息収益と②値上がり益があります。①の配当収益は、投資した株式から得られる配当金のことで、利息収益は、投資した債券から得られる利息のことです。一方、②値上がり益は、投資した株式や債券の価格の値上がり益のことです。値上がりした株式や債券を売却することで利益を獲得します。

 

ハイインカムファンドとは

ハイインカムファンドとは、前者の配当や利息収益の獲得に重点を置いたファンドのことです。したがって、株式ファンドでも債券ファンドでもハイインカムファンドは存在します。

しかし、債券ファンドでは、基本的に全てのファンドが利息収益の獲得を主な目的としており、あえてハイインカムファンドという場合には、より高い利息収入の獲得を目指す債券ファンドであることが多い傾向にあります。例えば、新興諸国の債券や信用力の低い企業の債券に投資することで、より高いリスクをとり、より高い利息収入の獲得を目指すような債券ファンドです。

株式を主な投資対象とするファンドのことを、株式ファンド、エクイティ・ファンド、ストック・ファンドなどと呼びます。エクイティ・ファンドの「エクイティ」とストック・ファンドの「ストック」は共に英語で株式を意味します。

この株式ファンドにもさまざまなタイプのファンドがあります。収益の源泉を何に求めるか、つまり、ファンドの資産を何で増やすか、という点で分類すると、ファンドが投資する株式の値上がり益(キャピタル・ゲイン)の獲得に重点を置いて、資産を増やそうとするファンドと投資する株式からの配当収益(インカムゲイン)に重点を置くファンドに分けることができます。前者をグロースファンド、後者をインカムファンドと呼びます。

ハイインカムファンドは、このインカムファンドと同じタイプのファンドを指す言葉です。つまり、投資する株式からの配当収益に重点を置いて、組み入れる銘柄を選択するファンドということです。この他にも、高配当株式ファンド、利回り株ファンド、株式インカムファンド、インカム・ストック・ファンド、インカム・エクイティ・ファンドと呼ばれることもありますが、全て、同じ意味で使われています。

なお、ハイインカムは英語のhigh incomeのことで、インカムが高い、つまり配当収益や利息収益の高いという意味です。