マネックス証券は、2月13日（土）のNISAの日を控え、投資に関する意識調査を実施し、結果を公表した。この調査はマネックス証券に口座を保有している男女を対象に行われ、計6,504名の回答を得た。
【調査結果要旨】
- NISAの利用率85%、購入商品の内訳国内株式65%、投資信託50%、海外株式13%という傾向は昨年と同様。
- 海外株式の購入は全体では13%だが、20～30代では20%を超えており、若年層ほどポートフォリオに海外株式を組み込んでいることが分かる。
- 現在NISAを利用している人の65%超が、2024年から始まる新NISA制度について理解していないことが判明。
- コロナ禍での投資意欲に変化があった人は37%。この投資意欲の高まりが口座開設の増加につながったと考えられる。
【1.アンケート調査結果】
1-1 NISAを利用している人の割合
NISAを利用している人の割合は昨年とほぼ変りなかった。しかし資産運用をしている人のうち85%がNISAを利用しており、制度の利用割合は高いといえる。
1-2 NISAで購入している商品（複数回答）
NISAを利用している人が購入している商品は、国内株式65%、投資信託が50%、海外株式が13%だった。NISAでの米国株式などの購入はまだまだ余地を残していることが分かる。
1-3 NISAで購入している商品（年代別・複数回答）
購入商品を年代別で見ると全体では13%だった海外株式が20代で25%、30代で21%となており、若い層ほど日本株以外をポートフォリオに組み込んでいるという結果となった。
1-4 現行NISA制度の満足度
現行の制度に満足している人は45%。まだ半数以上の人が制度に満足していないことが伺える。
1-5 NISAの制度改善に望むこと（複数回答）
要望として多かったものは、順に非課税の期間延長、非課税枠の拡大、損益通算の実現だった。
1-6 新NISA制度について
2024年（予定）に刷新が発表された「新NISA」制度についてどう思うか聞いたところ、34%がその発表を知らず、知っていても詳しくは分からない人が32%に上った。NISAを利用している人たちですら新制度についてあまり把握していない状況が浮き彫りになり、刷新に向けて一層のアナウンスの必要性を示す結果となった。
1-7 口座数
2020年の口座純増数は2019年（+35,235）と比較して約2倍となった。資産形成需要と株価の上昇が口座の新規開設を後押ししたと考えられる。
1-8 コロナ禍での投資意欲の変化
投資の意欲が高まった人が37%となった。投資意識の高まりが、口座開設数の上昇にもつながったことが伺える。
【2.マネックス証券でのNISA人気銘柄】
マネックス証券の一般NISA口座で取引された人気銘柄トップ10と、それぞれの銘柄の2019年の成績を調査した。
■概要
2020年1年間の取引人数が多かった銘柄トップ10とその騰落率の検証
対象：日本株、米国株、投資信託
検証期間：2020年最初の取引日終値と2020年最後の取引日の終値で比較
（日本株、投資信託は2020年1月6日と12月30日、米国株は2020年1月2日と12月31日）
※騰落率について・・・騰落率とは、二つの時点の価格を比較して、何%上昇したか(または何%下落したか)を表す指標のこと。
2-1 日本株人気ランキングトップ10（一般NISA）[参考：日経平均騰落率 +18%]
日本株でトップ10入りした銘柄は、日経平均の騰落率と比較し総じてパフォーマンスが悪かったという結果になった。銀行株をはじめとした時価総額や配当の高い長期保有を目的とした企業が目立つ。また、コロナショックで大幅下落した航空会社がランクインした。
2-2 米国株人気ランキングトップ10（一般NISA）[参考：NYダウ平均騰落率 +6%]
日本株同様、時価総額や知名度の高い銘柄が人気であることには変わりがない。日本株と比較してパフォーマンスは高くなった。マイナス幅の大きい銘柄は高配当株であり、配当目的で保有されていることが伺える。
2-3 一般NISAで買っているもの（投資信託）
海外銘柄でポートフォリオが組まれているファンドが多く購入されていた。日経平均の上昇をはじめとする日本の株価上昇により、日本株を組み入れたファンドの成績が良かったという結果になったが、単年の騰落率にかかわらず、継続してきちんと実績の出ているファンドが人気上位であることが分かる。
