Finatextホールディングス、「近未来金融システム創造プログラム」を開催、第3期生を募集


株式会社 Finatextホールディングスは、 日本の金融リテラシー向上のため「近未来金融システム創造プログラム」を開催し、 このたび第3期生の募集を開始したと発表した。

プログラム設立の 背景

Finatextホールディングスは、同プログラム設立の背景について、次のように説明している。

金融は資本主義経済の血流ともいうべき「お金」を経済システムの中で循環させる役割を担う重要な産業です。 しかし、 昨今の日本では金融を高度なレベルで学び、 社会の仕組みをデザインしたり、 事業を構築したりするなど具体的なアクションに結び付けられる実践的な教育の場は、 これまで提供されておりませんでした。 結果として、 理系を中心とした優秀な若手人材が、 新しい金融の枠組みの中でふさわしい役割を果たす道は開かれていません。

当社のプログラムを通じ、 近未来の金融システムを創造していく中核人材の育成を行うことで、 国内金融の利用者目線でのレベルアップ、 金融を始めとする様々な分野での個人投資家のリテラシー底上げ、 世界をリードする金融テクノロジーの開発を、 その担い手の面から強力に支えていきます。

プログラムの狙い

プログラムでは、 過去から現在にいたる金融の全体像を俯瞰し、 近未来の金融市場・金融システムを支えるであろう最先端の技術を学ぶ。また人々の暮らしに役立てるための取り組みやそれに伴う諸課題について、金融システム・金融ビジネスのディスラプションの視点を明確に持って考える。Finatextによると、単に技術を学ぶだけでなく、それらを高度な水準で自在に使いこなせることを可能にする唯一無二のプログラムになっている。 また、同プログラムの開講に先立って受講生に配布する30数冊の課題図書・参考図書は、 FinTechの分野において現在の日本でもっとも整理された最新の書籍リストとの評価を受けている。

【主なプログラム内容】

受講テーマ 講師
資本主義と金融 安田洋祐氏(大阪大学大学院経済学研究科 准教授)
金融と技術(概論) 谷山智彦氏(ビットリアルティ株式会社取締役)
社会経済のデジタライゼーション
と金融
日下光氏(blockhive社co-founder)
赤井厚雄(株式会社ナウキャスト取締役会長)
FinTech vs. RegTech vs. SupTech 佐々木清隆氏(金融庁総合政策局長)
社会変革の手段としての金融 真山仁氏(作家 経済小説 『ハゲタカ』シリーズ)
クラウドファンディングと
リターンの新しい概念
中山亮太郎氏(株式会社マクアケ代表取締役社長)
谷山智彦氏(ビットリアルティ株式会社取締役)
前田裕二氏(SHOWROOM株式会社代表取締役社長)
加藤信介氏(エイベックス株式会社グループ執行役員
赤井厚雄(株式会社ナウキャスト取締役会長)
金融と技術(各論II)
ディープラーニング
松尾豊氏(東京大学大学院工学系研究科 教授)

プログラムの詳細⇨https://todaifinanceinnovation.com/program/

募集要項

講義開催期間 2019年4月23日(火)~2020年2月4日(火)
定員 全15回のうち、 第1~14回は100名(最終回は300名)
受講料 無料
受講登録申し込み期限 2019年4月12日(金)
受講対象者 ・次世代の金融システムを創造していくという気概のある者
・講義前に指定された必読図書を購読出来る者
※なお、 理学系工学系の修士・博士課程の院生を優先しますが
意欲ある、 社会人実務家、 文科系、 学部生の受講も歓迎します

■受講登録申し込み方法

下記のURLより応募可能
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdlI14XmfsErKkEJubxkU0c_8Nf7TYW1nf4g4lY6YIvafbwXA/viewform

過去の開催実績

このプログラムは3年連続で開催しており、 年々応募者数が増加している。 昨年は募集人数の4倍もの応募があった。受講者は工学経済学系の学部学生や大学院生、 金融庁をはじめとする中央官庁の官僚、 金融系の記者、 内外の金融機関に勤めている人、FinTechベンチャー起業家など様々な分野から金融に関心を持つ人が参加している。

メディアなどでも 注目される 主な講師陣の紹介

次世代の金融を担う学術的な視点を持つ教授陣や、 現代の新しい金融モデルを作り出している企業の創業者やトップを講師に迎え、 実践的な力を身につける場となっている。

【主な講師陣】

赤井厚雄氏 本プログラム統括責任者/株式会社ナウキャスト取締役会長
慶應義塾大学法学部卒。 東京大学EMP修了。 米国Kidder Peabody & Co. を経て モルガンスタンレー米国本社に入社。 同社マネージングディレクター、 持ち株会社モルガンスタンレーグループ上級顧問。 早稲田大学総合研究機構研究院客員教授。 2015年東京大学発FinTechベンチャー株式会社ナウキャストを創業、 代表取締役CEO。 2016年、 Finatext社との経営統合を機に、 同社取締役会長に就任。 2017年、 株式会社スマートプラス常勤監査役を就任。 ハイアス・アンド・カンパニー株式会社(東証マザーズ上場)独立取締役。 公益財団法人小田原文化財団理事。 国土審議会部会委員、 内閣官房都市再生有識者ボード・メンバー、 内閣府ふるさと投資連絡会議アドバイザー、 内閣官房EBPM研究会構成員、 内閣府 近未来技術社会実装有識者会議委員、 Aging In Place に関する日米研究会 座長など公職多数。

安田洋祐氏 大阪大学大学院経済学研究科 准教授
1980年東京都生まれ。 2002年に東京大学経済学部を卒業。 最優秀卒業論文に与えられる大内兵衛賞を受賞し経済学部卒業生総代となる。 米国プリンストン大学へ留学して2007年にPh.D.を取得(経済学)。 政策研究大学院大学助教授を経て、 2014年4月から現職。
専門は戦略的な状況を分析するゲーム理論。 主な研究テーマは、 現実の市場や制度を設計するマーケットデザイン。 学術研究の傍らマスメディアを通した一般向けの情報発信や、 政府での委員活動にも積極的に取り組んでいる。 関西テレビ「報道ランナー」、 読売テレビ「情報ライブ ミヤネ屋」、 テレビ東京「ワールドビジネスサテライト」などの番組にコメンテーターとして出演中。 財務省「理論研修」講師、 金融庁「金融審議会」専門委員、 環境省「中央環境審議会」専門委員、 自民党「未来戦略研究会」アドバイザーなどを務めた。

松尾豊氏 東京大学工学部 教授
1997年 東京大学工学部電子情報工学科卒業。 2002年 同大学院博士課程修了。 博士(工学)。 同年より、 産業技術総合研究所研究員。
2005年8月よりスタンフォード大学客員研究員を経て、 2007年より、 東京大学大学院工学系研究科総合研究機構/知の構造化センター/技術経営戦略学専攻准教授。
2014年より、 東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻 グローバル消費インテリジェンス寄付講座 共同代表・特任准教授を経て2019年より、 東京大学大学院工学系研究科 教授。
専門分野は、 人工知能、 ウェブマイニング、 ビッグデータ分析。 人工知能学会からは論文賞(2002年)、 創立20周年記念事業賞(2006年)、 現場イノベーション賞(2011年)、 功労賞(2013年)の各賞を受賞。 人工知能学会 学生編集委員、 編集委員を経て、 2010年から副編集委員長、 2012年から編集委員長・理事。 2014年から2018年まで倫理委員長。 2017年より日本ディープラーニング協会理事長。

前田裕二氏 SHOWROOM株式会社 代表取締役社長
1987年東京生まれ。 2010年に早稲田大学政治経済学部を卒業後、 外資系投資銀行に入社。 11年からニューヨークに移り、 北米の機関投資家を対象とするエクイティセールス業務に従事。 株式市場において数千億~兆円規模の資金を運用するファンドに対してアドバイザリーを行う。 その後、 0→1の価値創出を志向して起業を検討。 事業立ち上げについて、 就職活動時に縁があった株式会社DeNAのファウンダー南場に相談したことをきっかけに、 13年5月、 DeNAに入社。 同年11月に仮想ライブ空間「SHOWROOM」を立ち上げる。 15年8月に当該事業をスピンオフ、 SHOWROOM株式会社を設立。 同月末にソニー・ミュージックエンタテインメントからの出資を受け、 合弁会社化。 現在は、 SHOWROOM株式会社代表取締役社長として、 SHOWROOM事業を率いる。

佐々木清隆氏 金融庁総合政策局長
東京大学法学部卒。 大蔵省(現財務省)入省。 1998年、 金融監督庁(現金融庁)検査部(局)総括補佐、 企画官。 2002 年IMF、 Senior Financial Expert。 05年、 証券取引等監視委員会特別調査課長。 07年、 証券取引等監視 委員会総務課長。 10年、 金融庁検査局総務課長などを経て2015年証券取引等監視委事務局長、 2017年金融庁総括審議官を経て、 現職

上記講師陣だけでなく、 AIやブロックチェーンなど、 金融に留まらない分野で活躍される講師が登壇する。

■株式会社 Finatextホールディングスについて

Finatextホールディングスは、 2013年12月に東大出身者を中心に次世代ウェルス・マネジメント・サービスを提供することを目指し設立された会社。 リテール向けにモバイルサービスや投資関連のアルゴリズム等を提供するFinatextと、 機関投資家向けにビッグデータ解析サービスを提供している Nowcast(2016年8月経営統合)、 次世代証券ビジネスプラットフォームの確立と個人投資家のそれぞれのライフシーンで投資が可能なモバイル端末をメインとした証券会社であるスマートプラスの3社を軸に、 日本国内をはじめ国外(台湾、 ベトナム、 イギリス)でも事業を展開している。