野村ホールディングス、森林アセットマネジメント事業者New Forests株式を取得


野村ホールディングス株式会社は世界有数の森林アセットマネジメント事業者であるNew Forests Pty Limited(ニューフォレストPty Limited.、以下「New Forests」)の株式を取得する契 約を締結したと2022年5月20日に発表した。この取得により、野村ホールディングスはNew Forestsの41%株主となる見込み。また同契約において、New Forestsの既存株主である三井物産株式会社はNew Forests株式を追加取得し、既存持分22.98%と合わせてNew Forestsの49%株主となる見込み。

野村ホールディングスによると、New Forestsは、世界第2位、アジア・オセアニア最大規模の森林アセットマネジメント事業者(非上 場)であり、管理・運用を受託する森林資産総額は78億豪ドル、資産面積は110万ha(ヘクタール)に上る。New Forestsは、管理下の森林ファンドを通じて安定的な森林資源に投資し、アジアや日本への森林認証製品の供給と共に、CO2吸収機能に着目したカーボンクレジットファンドの組成などの森林の環境価値の開発にも注力している。また、New Forestsはサーキュラーエコノミーや地域社会との共生を重視した森林資源投資と管理を行うことにより、投資家向けの長期・安定的な投資リターンの提 供と持続可能な未来の実現をビジョンとしている。

この取得は、インオーガニック戦略※を通じた顧客基盤・プロダクト拡充に向けた取組みであり、野村ホールディングスが 推進しているプライベート領域のリアルアセット・ビジネスの拡大に資するもの。グループ傘下の野村アセットマネジメント株式会社をはじめ、同社のグローバル・プラットフォームを通じて、顧客に新たな資産クラスの商品を提供することが可能になるほか、森林資源・カーボンクレジットの分野に関する業界知識・ノウハウを獲得し、その成長機会をグループに取り込 むべく、日本および海外で関連ビジネスの創出に注力する。

野村ホールディングスは次のように述べている。

当社は、三井物産と連携し、New Forestsのビジネス・運用資産残高の拡大と成長を支援し、安定的 な森林資源の供給を通じた持続可能な社会の実現に貢献していきます。

なお、本取得は、関係当局の承認等を条件として、2022年末までの完了を見込んでいる。

※ 他社との提携や合併、買収等によって新しい経営資源を取り込み、収益を拡大する戦略。

 

<New Forestsの概要>

正式名称 New Forests Pty Limited
所在地 オーストラリア ニューサウスウェールズ州シドニー
設立年月 2005年5月
代表者 David Brand(デイビッド・ブランド)
事業内容 森林アセットマネジメント事業