フィデリティ証券、投資信託の「自動定期売却サービス」を開始


フィデリティ証券は、 2020年8月2日(日)より、 投資信託の「自動定期売却サービス」を開始した。 このサービスを利用することにより、 フィデリティ証券で口座を持つ投資家は保有している投資信託を毎月または隔月で、 自らで設定した金額または比率で自動的に売却し、 売却代金を受け取ることができるようになる。

フィデリティ証券が属する世界有数の独立系資産運用グループであるフィデリティ・インターナショナルでは、 人生100年時代を見据えて2007年に日本でフィデリティ退職・投資教育研究所を設立するなど、 早い段階からの退職準備、 長期の資産形成の重要性を啓蒙してきた。同研究所の「(退職から)逆算の資産準備」では、 資産を年率3%で運用し、 退職後に4%程度で引き出すことを提案している※1。 また金融庁も「退職世代等に対する金融サービスのあり方の検討」の中で「それぞれの状況に適した資産の運用と取崩しを含めた資産の有効活用が計画的に行われる必要があると考えられる」※2としている。

フィデリティ証券は次のように述べている。

今後ますます高齢化が進む日本では公的年金に加えて、 必要となってくる自助努力による退職後の生活資金準備において、 効果的に運用しながら取り崩す金融商品・サービスへのニーズがますます高まってくると考え、 この度のサービス開始に至りました。 また、 「自動定期売却サービス」と併せて、 その売却代金を自動で指定の金融機関に出金する「自動定期出金サービス」も同時に開始いたしました。 両サービスを利用することによりフィデリティ証券に口座を持つ投資家は「運用しながら引き出す」を実践できることになります。

フィデリティ証券では、 これまでも、 投信積立(ファンド積立)の購入時手数料の無料化を他社に先駆け実施し、 また、 従来の毎月1回のファンド積立サービスである「毎月積立」のサービスに加えて、 毎月複数日、 毎週指定など、 より自由な積み立て投資を実現する「いつでも積立」を導入するなど、 老後のための資産形成をサポートするサービスの拡充に努めてまいりました。 お客様の人生における投資機会を長期的にサポートするパートナーとなることを目指し、 今後も商品・サービスの充実を図ってまいります。

※1:フィデリティ退職・投資教育研究所「資産運用ナビ」
※2:金融庁の「金融行政方針」10頁 (平成29年11月)

自動定期売却、 自動定期出金の機能のイメージ

1. 投信自動定期売却サービスの概要

毎月1回指定の日にファンドを売却する機能。 指定の金額(定額)による売却、 または「定率」による売却が可能。 年金受け取りの隙間を埋める奇数月指定も可能。

対象ファンド 保有されている全ファンド(ただし、 外国投信、 ブル・ベア型ファンドは除く。 )
対象口座 特定口座
一般口座
NISA口座(ジュニアNISA口座、 つみたてNISA口座は本サービスの対象外)
売却の頻度 毎月
隔月(奇数月=1、 3、 5、 7、 9、 11月)
指定日 毎月1日~31日の指定の日
(指定日がファンドの売却注文の受渡日となるようにファンドの売却注文を行う。 )
指定方法 「金額指定」:1万円以上1円単位)
「定率指定」:1%以上50%以内、 0.1%刻み(注文日のファンドの残高×指定の率÷毎月指定は12(隔月指定は6)で割った数が1回あたりの注文金額)

 

2.     自動定期出金サービスの概要

ファンドを自動売却した代金や、 ファンドの分配金など、 まとめて月に1回、 指定の金額を出金する機能。 年金受け取りの隙間を埋める奇数月指定も可能。

出金の頻度 毎月
隔月(奇数月=1、 3、 5、 7、 9、 11月)
出金指定日 毎月1日~31日の指定の日
金額 「金額指定」:1万円以上1円単位