ブルームバーグ、株式ベンチマーク・インデックスを算出開始


ブルームバーグは2019年9月17日、 米国株式に関するベンチマーク・インデックスの提供を開始することを発表した。第一弾はESGインデックスファミリーのベンチマークとなるブルームバーグ米国大型株インデックス(ティッカー:B500)で、 バリュー・インデックス、 グロース・インデックス、 高配当インデックスなどのスタイル・インデックスを含む。また同インデックスは同時に提供されるブルームバーグSASB ESGインデックス(ESG加重されたバリュー・インデックス、 グロース・インデックス、 高配当インデックスなど)のベースとなる。

ブルームバーグ・インデックスのグローバル責任者であるスティーブ・バークリー氏は次のように述べている。

株式インデックスの開発は、 債券インデックス、 コモディティインデックス、 為替インデックスという一連の既存インデックスの延長として自然な流れでした。 インデックスを活用するお客様のさまざまな資産クラスにわたる個々のニーズへの対応をサポートするために、 包括的かつ競争力の高い株式インデックスソリューションを提供する必要がありました。

ESGインデックスファミリーには、 米国の大型株を対象としたブルームバーグSASB ESG株式インデックスや、 投資適格社債を対象としたブルームバーグSASB ESG債券インデックスが含まれる。このインデックスファミリーでは、 ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズが開発・提供するESGスコアリングのソリューションであるRファクターTM が用いられる。

この新たなインデックスファミリーは、 企業の業績にもっとも大きな影響を及ぼす可能性がある業界固有のESGファクターに焦点を当てている。サステナビリティ会計基準審議会(SASB)が市場情報に基づいて構築したマテリアリティ(重要性)フレームワークをベースとし、 アセット・オーナーのためのESG政策ベンチマークや、 RファクターのESGスコアを最大化するカスタム・インデックスなどを提供する。これらの新商品は、 投資家のベンチマーキングをサポートするとともに、 受託者責任の履行をサポートする持続可能な長期的価値を生み出す。

SASBで資本市場政策および普及を担当するジャニーヌ・ギヨー氏は次のように述べている。

ブルームバーグSASB ESGインデックスファミリーは、 重要性に基づくESG投資というSASBのビジョンに命を吹き込む画期的なものです。 SASBの基準は重要な市場インフラであり、 投資決定をするにあたって、 緻密でかつ拡張可能な形でESGファクターを組み込むための有益なツールであると考えています。

Rファクターのスコアは、 企業の事業運営パフォーマンスと財務上重要なESGに関わる問題と関連したガバナンスを反映している。また一般に広く認められている重要性フレームワークであるSASBマテリアリティ・マップと地域固有のコーポレート・ガバナンス・コードに基づいている。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのESG投資およびアセットスチュワードシップの責任者であるラキ・クマール氏は次のように述べている。

ブルームバーグが、 ESGインデックスファミリーの強化にRファクターを選んだことをうれしく思います。 私たちは企業や投資家に対し、 企業のスコアを左右する財務上重要なESGに関わる問題についての透明性を向上することを目的としてSASBの枠組みに沿ってRファクターを開発しました。 結果、 企業は業績を改善するために何を管理・開示したらよいのか知ることができます。 将来的により良いESGデータが市場にもたらされ、 最終的にはより持続可能な市場が構築されるようになるでしょう。

ブルームバーグSASB ESGインデックスファミリーに加え、 ブルームバーグは気候やESGに関するデータやツール、そして進化し続ける技術や業界トレンドについての詳細な調査を提供しており、その内容は拡大し続けている。1万1,500社以上の企業に関するESG関連データに加え、 さまざまな比率や第三者によるランキング、 スコアなどが含まれる。

インデックスの手法についての詳細→ https://www.bloomberg.com/professional/product/indices/