S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス、SPIVA日本スコアカード(2020年中期版)の結果を公表


S&P ダウ・ジョーンズ・インデックスは、SPIVA®日本スコアカード(2020年中期版)の結果を2020年11月5日に公表した。スコアカードのデータによると、新型コロナウイルスのパンデミックの中で、日本の株式ファンドの大半がそれぞれのベンチマークをアウトパフォームした一方で、外国株式ファンドの相対パフォーマンスは低調となった。

アジア太平洋地域(APAC)でグローバル・リサーチ及びデザインのヘッドを務めているPriscilla Luk氏は次のように述べている。

より長い期間でも同様のトレンドが見られ、国内株式ファンドはそれぞれのベンチマーク指数と比較して、外国株式ファンドよりも良好なパフォーマンスを示す傾向にあることが確認されました。

SPIVA®日本スコアカード(2020年中期版)の概要は次の通り。

国内株式ファンド:

  • 2020年上半期において、日本の大型株ファンドおよび中小型ファンドの51.4%および73.9%がそれぞれのベンチマークをアウトパフォームした。日本の大型株ファンドおよび中小型ファンドの均等加重平均リターンはそれぞれ7.2%および5.4%のマイナスとなった(S&P/TOPIX 150指数とS&P 日本中小型株指数はそれぞれ7.6%および10.6%下落した)。
  • 大型株ファンドおよび中小型株ファンドにおけるリターンのばらつきは、2020年6月までの6ヵ月間および12ヵ月間において高水準となった。日本の大型株ファンドおよび中小型株ファンドにおける6ヵ月間のリターンの第1と第3四分位数の区切り点の格差はそれぞれ8.3%および9.4%となった一方で、12ヵ月間の格差はそれぞれ10.6%および12.9%となった。
  • 10年の期間では、日本の大型株ファンドおよび中小型株ファンドのそれぞれ78.0%および51.8%が、それぞれのベンチマーク指数よりも低い絶対リターンとなった。大型株ファンドの均等加重平均年率リターン(8.4%)は、S&P/TOPIX 150指数(8.5%)をやや下回った一方で、中小型株ファンドの均等加重平均年率リターン(12.7%)は、S&P 日本中小型株指数(9.6%)を大幅に上回った。

外国株式ファンド

  • 2020年6月までの6ヵ月間では、新興国市場の株価指数は先進国市場の株価指数よりも大幅に下落した。S&P エマージングBMI指数は10.7%下落した一方で、S&P 500®は3.8%の下落にとどまった。こうした変動の大きな局面において、外国株式の相対リターンは、国内株式ファンドの相対リターンよりも低くなった。
  • 外国株式ファンドの大半が2020年上半期にそれぞれのベンチマークをアンダーパフォームした。米国株式ファンド、国際株式ファンド、および新興国株式ファンドの各カテゴリーにおけるファンドの70%以上がそれぞれのベンチマークをアンダーパフォームし、これらのファンドの均等加重平均リターンはそれぞれのベンチマークを下回った。
  • 外国株式ファンドでは、2020年上半期のリターンに大きなばらつきが見られ、特に米国株式ファンドおよびグローバル株式ファンドのカテゴリーでばらつきが大きくなった。米国株式ファンドおよびグローバル株式ファンドの第1と第3四分位数の区切り点の格差はそれぞれ14.9%および14.4%となった。
  • 10年の期間では、様々な外国株式ファンドのカテゴリーにおいてファンドの大半がそれぞれのベンチマークをアンダーパフォームし、これらの均等加重平均年率リターンはそれぞれのベンチマークのリターンを259〜620 bpsアンダーパフォームした。