ETFの値付日数(2019年1月)ー毎日取引が成立したのは6割弱


毎日取引が成立したETFは224本中132本

ETFの値付日数は、証券取引所が開いている日(営業日)のうち実際に各ETFの値段が付いた(取引が成立した)日数のことです。取引所に上場していても、全てのETFの取引が毎日成立するわけではなく、値付日数はETFによって大きく異なります。

2019年1月末現在、東京証券取引所には224本のETFが上場しています。1月11日に新規に上場した「MAXISトピックス(除く金融)上場投信」(銘柄コード:2523)を除く223本のうち、1月の全営業日(19日)に取引が成立したETFは132本でした。一方で値付日数が5日以下だったETFは20本ありました。1月のETFの値付日数の分布は次の通りです。

(データ:東京証券取引所ETF・ETN月間相場表)

 

全営業日に値段が付いたETFの割合を見ると、12月の67.7%から2019年1月には58.9%に低下しました。

 

1月の値付日数が5日以下のETF

一方で、2019年1月の値付日数が5日以下だった20本のETFは次の通りです。引き続き、業種型、商品型のETFが目立ちます。

また、これらのETFのうち5本(MAXIS JAPAN 設備・人材積極投資企業200上場投信、上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(βヘッジ)、MAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信、NEXT FUNDS R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信、NEXT FUNDS 野村企業価値分配指数連動型上場投信は、マーケットメイカーが付いていますが、値付日数は低い水準にとどまりました。

 

銘柄コード ファンド名 値付日数
1485 MAXIS JAPAN 設備・人材積極投資企業200上場投信 5
1490 上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(βヘッジ) 5
1673 ETFS 銀上場投資信託 5
1675 ETFS パラジウム上場投資信託 5
1693 ETFS 銅上場投資信託 5
1574 MAXISトピックスリスクコントロール(10%)上場投信 4
1598 NEXT FUNDS R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信 4
1634 ダイワ上場投信・TOPIX-17 食品 4
1650 ダイワ上場投信・TOPIX-17 不動産 4
1694 ETFS ニッケル上場投資信託 4
1460 MAXIS JAPAN クオリティ150上場投信 3
1480 NEXT FUNDS 野村企業価値分配指数連動型上場投信 3
1645 ダイワ上場投信・TOPIX-17 運輸・物流 3
1684 ETFS 総合上場投資信託 3
1596 NZAM 上場投信TOPIX Ex-Financials 2
1676 ETFS 貴金属バスケット上場投資信託 1
1468 JPX日経400ベア上場投信(インバース) 0
1685 ETFS エネルギー上場投資信託 0
1686 ETFS 産業用金属上場投資信託 0
1692 ETFS アルミニウム上場投資信託

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マーケットメイク制度

東京証券取引所は、ETF市場の流動性を改善するために、2018年7月からマーケットメイク制度を導入しました。2019年2月6日現在、マーケットメイカーが付いているETFは113銘柄です。しかし、マーケットメイカーが付いているETFであっても、全営業日に取引が成立しているとは限りません。マーケットメイカーが付いているETFが全体の半分以下であり、マーケットメイカーが付いているETFでも値付日数が少ないETFがあることから、ETF市場における流動性には改善の余地があると言えます。

値付日数が少ないETFのリスク

値付日数の少ないETFの場合、買いたくても買えない、売りたくても売れない、売買したい価格での取引が成立しない、市場価格と基準価額が乖離しているという問題が生じます。

ETFを購入する前に、各ETFの値付日数、売買口数、売買金額などを確認しておくことが大切です。これらの情報は、東京証券取引所が公表しているETF・ETN月間相場表で確認することができます。