インデックスファンドのレプリケーション手法とは? #
インデックスファンドは、パフォーマンスが特定の株価指数や債券指数などのインデックス(指数)の値動きに一致することを目指して運用が行なわれる投資信託です。このパフォーマンスをインデックスに一致させる手法の一つがレプリケーション手法(replication method)と呼ばれる方法です。
レプリケーション手法の方法 #
レプリケーション手法では、投資信託はインデックスを構成する銘柄全てをほぼ同じ組入比率で保有します。例えば、インデックスにおいて銘柄Aの組入比率が5%であれば、ファンドも銘柄Aを5%組入れます。日経平均株価をベンチマーク(連動の目標)としているファンドであれば、日経平均株価を構成する225銘柄全てについて、日経平均株価とほぼ同じ構成比率で組み入れることになります。このようにして出来上がったファンドは、文字通りインデックスをレプリケートした(写した・模写した)ファンドということになります。
レプリケーション手法のイメージ図
この手法は主に株式ファンドにおいて利用されます。債券ファンドにおいては、インデックスを構成している公社債の中には流動性が低く、ファンドが実際に組み入れることが困難な場合があるため、レプリケーション手法はあまり効率的な手法とは考えられていません。
インデックスファンドには、この他にシンセティック・レプリケーション、インデックス・サンプリング法という手法もあります。
レプリケーション手法のまとめ #
レプリケーション手法は、インデックスファンドがベンチマークとする指数の構成銘柄を、ほぼ同じ比率で全て保有する方法です。この手法により、ファンドの値動きがインデックスと一致しやすくなりますが、流動性が低い債券市場では効率が悪くなることがあります。主に株式ファンドで利用される代表的な運用手法です。