不動産投資信託は地震の影響を受けますか?


地震のリスク

不動産投資信託の主な投資対象は、オフィスビルや商業施設といった建物ですので、一般の不動産投資と同様に、投資リスクの一つは地震です。

地震によって建物などに、毀損・滅失・劣化などが生じれば、不動産の価値は下落しますし、修理や建替えなどのコストの増加、テナントの減少による賃料の減少など、不動産投資信託の運用にとって様々なマイナス材料がもたらされます。

その結果、配当の減少という形で投資家のリターンに影響し、それを嫌気した不動産投資信託の売りが増えれば、投資口価格も下落します。

不動産投資信託の投資対象には、地震保険がかけられている物件もありますが、全てというわけではありません。また、地震保険がかけてあっても、修理や建替えまでの期間の賃貸収入の減少など、影響を全て回避できるものでもありません。

不動産投資信託の基本

 

地震のリスクを軽減するには

不動産投資信託では、複数の建物等へ分散投資が行われており、マンションの一室あるいはビル一棟だけに投資するといった不動産投資と比べると、地震によるリスクは低いと言えます。また、不動産投資信託によっては保有する建物の地域的分散を図っているケースが多く見られます。地震による影響を軽減したい場合には、各ファンドのポートフォリオを検証して、地域的分散が十分に図られているファンドを選択するとよいでしょう。

物件を保有する地域において比較的大きな地震が発生した後には、各不動産投資信託では、保有する建物への地震の影響についての報告をホームページなどで随時行っていますので、具体的にどんな影響が出ているのか一度チェックしてみては如何でしょうか。