資産分散型ファンドとは?


資産分散型ファンド

4sisan株式だけに投資する、あるいは債券だけに投資するというように特定の資産に的を絞って投資するのではなく、株式、債券、不動産投資信託REIT)など、複数の異なる資産に分散投資するタイプの投資信託を一般に「資産分散型ファンド」と呼びます。株式と債券に分散投資する、いわゆるバランスファンドやバランス型ファンドと呼ばれる投資信託も、資産分散型に含まれますが、一般的には3つ以上の異なる資産に投資する投資信託を指すことが多いようです。

投資信託協会が採用している投資信託の商品分類においては、「資産分散型」という分類は存在しませんが、「資産複合型」に該当します。

 

資産分散型ファンドの考え方

資産分散型ファンドは、複数の値動きの異なる資産に分散することでファンド全体のリスクを低減できるという考え方を基本としています。例えば、日本の株式が下落しても、海外の株式や不動産投信が好調であれば、日本株の損失を他の資産が相殺するため、ファンドの基準価額の値動きのブレが小さくなるというものです。組み合わせる資産については、相関が小さい、あるいは相関しない資産を組み合わせるほど分散効果は高くなると言われています。

 

資産分散型ファンドの種類

資産分散型ファンドには、日本国内の資産で分散するファンドもあれば、世界中の資産を対象とするファンド、アジアにおいて資産分散するファンドなどがあります。また、各資産への配分比率を株式に25%、債券に50%、不動産投資信託に25%のように、固定しているファンドもあれば、ファンドマネージャーの判断で、最適と考えられる配分柔軟に変更しながら運用するファンドもあります。前者のことを「資産配分固定型」、後者を「資産配分変更型」と呼ぶことがあります。

例えば、野村アセットマネジメントが運用し、ゆうちょ銀行で販売されている「野村世界6資産分散投信」を見てみましょう。この投資信託では、国内の株式、国内の債券、国内のREIT、海外の株式、海外の債券、海外のREITに分散投資します。同投資信託には、安定運用を重視するか、分配を重視するか、積極的なキャピタルゲインの獲得を重視するかの違いにより「安定コース」「分配コース」「成長コース」という3つの異なるコース(ファンド)が揃っていますが、いずれも、資産配分については基本配分比率が決まっている資産配分固定型の投資信託です。