バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)が新インデックスへ


米国ザ・バンガード・グループ・インクが運用するETF運用資産総額350億ドルのバンガード®・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)が、米国東部時間2015年11月2日の取引より、移行用インデックスであるFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ中国A株トランジション・インデックスへの連動を開始する。

マーケットインパクトを最小化するために、第一段階としてFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ中国A株トランジション・インデックスに移行する。既に組み入れられている大型・中型株を月次ベースで一定の割合ずつ売却し、移行用インデックスの組み入れ比率に基づき、中国A株と中国A株を除く小型株を組み入れていく。移行完了後は最終的なベンチマークであるFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)インデックスに連動する。短期的な銘柄入れ替えによる取引コストの上昇を避けるため、約1年に亘ってFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ中国A株トランジション・インデックスが使用される。移行の間、投資家への情報提供として、FTSEは移行用インデックスの構成比率を月次ベースで http://www.ftse.com/vanguard で公開する。

移行完了後は最終的なベンチマークであり、3,350銘柄ものグローバルにおける新興国の大・中・小型株の市場時価総額で構成されるFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)インデックス 1 に連動する。その結果、移行完了後、VWO は大・中・小型株と中国A株で広範に分散された時価総額加重平均ベースの初めての新興国ETFになる予定。2 今回の変更によって、主要な新興国と世界第2位の株式市場を擁する中国市場に対して、より包括的な市場エクスポージャーをご提供することが可能になる。3

新ベンチマークであるFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ中国A株トランジション・インデックスにおいて中国A株は5.6%の比率を占める予定。今回の移行は今年6月にご案内した4本のバンガードETF™(VWO、VEA、VGK、VPL)のベンチマーク変更の一環。ベンチマーク変更に伴う経費率への影響はないと見込んでいる。

 

  1. FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)インデックスは、FTSEエマージング・オールキャップ・インデックスおよびFTSE中国A株オールキャップ・インデックスの大型・中型・小型株証券で構成されている。FTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップ(含む中国A株)インデックスに占めるFTSE中国A株オールキャップ・インデックスのウェイトは、海外投資家に割り当てられる投資枠に基づき調整される。
  2. 出所: ブルームバーグ, 2015年9月末現在
  3. 中国A株は世界の株式の時価総額のおよそ9.4%を占め、米国市場に次ぐ第2位の市場規模。2014年のGDPでは世界第2位、13,3%の割合を占める。出所:ブルームバーグ WCAP