投資信託の臨時報告書とは?


投資信託の臨時報告書

投資信託の運用会社は、自社が設定・運用する各投資信託について、設定が決定したときに「有価証券届出書」、決算を迎えたときに「有価証券報告書」を内閣総理大臣宛てに提出することが法律で義務付けられています。また、有価証券届出書に訂正事項が生じた場合には、「有価証券届出書の訂正届出書」の提出が求められます。

さらに、資産運用の内容に関して発生した重要な事実で、特に投資者に適時に開示した方がよいと思われる事項については、上記の定期的な開示書類の提出を待たずに、開示が求められており(特定有価証券の内容等の開示に関する内閣府令第29条第2項)、この開示書類を「臨時報告書」と呼びます。臨時報告書を開示することで、投資者の的確な判断に資することが投資者保護の観点から適当であると考えられています。

これらの報告書は金融庁が運営する「EDINET」(金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム)で誰でも閲覧することができます。

 

臨時報告書で開示すべき事項

投資信託の臨時報告書で開示すべき事項は、投資者保護のため必要かつ適当なものとされていますが、具体例としては次が挙げられます。

  • ファンドの運用に関する基本方針、運用体制、投資制限若しくは利子若しくは配当の分配方針について重要な変更があった場合
  • ファンド等に係る重要な災害があった場合に、重要な災害による被害がファンド等の運用実績に著しい影響を及ぼすと認められる場合
  • ファンドの併合
  • 解散や信託の終了
  • ファンド等の当該計算期間に係る計算に関する書類(信託財産の計算)
  • ファンド等の主要な関係法人の異動

 

投資信託が提出する臨時報告書で最も多いのは決算期末日が到来した後に提出される信託財産の計算です。これは、次の表のように、期末時点での純資産総額、受益権口数、1口(又は1万口)当たり収益分配金、期末基準価額(分配後)、期中騰落率(%)が記載されたものです。

【信託財産の計算の報告内容イメージ】

計算期間 2019年 7月11日
2019年 8月13日
1万口当たり収益分配金 20
期末純資産総額 5,203,590,374
期末受益権口数 4,853,080,094
期末基準価額(分配後、1万口当たり) 10,722
期中騰落率(%) 1.53
(注)1万口当たり収益分配金の額は課税前、期中騰落率には分配金を含みます。

 

また、投資信託が繰上償還(解散や信託の終了に該当)される場合にも、臨時報告書が提出されます。繰上償還の場合には、繰上償還の年月日、繰上償還を決定するに至った理由などが記載されます。繰上償還の理由として最も多いのは運用残高の減少により効率的な運用を継続することが困難になったというものです。

*内容は法律の改正などにより変更されることがありますので、最新の情報については、金融商品取引法などでご確認下さい。