エコファンドとは?


エコファンド

エコファンドとは、従来の投資尺度だけでなく投資対象となる企業の環境問題への取り組みも投資尺度に加えて銘柄選定を行う投資信託の総称です。社団法人投資信託協会による投資信託の商品分類や民間の投資信託評価会社が評価の際に利用する分類に「エコファンド」というカテゴリーが存在しているものではありません。

 

投資尺度

環境問題への取り組みを投資尺度に加えるというのは、決して土壌汚染や水質汚染を削減する機械や設備を製造している会社だけをポートフォリオに組み入れるということではありません。投資対象となる企業の本業がいわゆる環境ビジネスである必要はないのです。企業として様々な側面から環境問題に積極的に取り組んでいる企業を選別するということです。もちろん、個別のファンドが設定している銘柄選定基準にそっていれば、直接的に環境ビジネスを展開している企業がポートフォリオに組み込まれることもあります。

また、エコファンドの銘柄選定までのプロセスを見ると、まず、環境という尺度で銘柄を選定した上で、従来の投資尺度を適用するファンドと、その逆の順番で銘柄を絞り込んでゆくファンドなど、そのプロセスはファンドにより異なります。

エコファンドと呼ばれるファンドでは、従来の投資尺度と環境への取り組みという2つのスクリーニングが行われますが、エコファンドとは呼ばれなくても、環境を投資尺度に加えているファンドは他にもあります。一般にSRIと呼ばれるファンドに「環境」を投資尺度の一つに入れているファンドがあります。

 

SRI

SRI(Socially Responsible Investment)は、日本語では「社会的責任投資」と訳されていますが、従来の投資尺度に加えて社会的責任という観点から投資先を選定する投資のことです。エコファンドの投資尺度である環境への取り組みも「社会的責任投資」の一つとして捉えられています。SRIには「環境への取り組みに積極的な会社に投資する」、「アルコールを製造する会社には投資しない」、「たばこを製造する会社には投資しない」、「人権を侵害している企業には投資しない」、「地域社会に貢献している企業に投資する」などの社会的基準を銘柄選択に使っている投資があります。