未公開株ファンドとは?


未公開株ファンド

未公開株とは証券取引所に上場していない株式のことですが、投資家から預かった資金をこの未公開株で運用するファンドを未公開株ファンドと呼びます。投資した企業が将来において株式公開した後に、その株式を売却して売却益を獲得することを目的としたファンドです。プライベート・エクイティ・ファンドとも呼ばれます。

 

未公開株ファンドのリスク

期待通りに未公開株が上場を果たし、大きな利益を生み出すことになることもありますが、一方で、見込みが外れて上場できないこともあります。したがって、未公開株ファンドは、証券取引所に上場している株式を投資対象とするファンドよりもハイリスクの投資対象です。

 

未公開株ファンドの形態

未公開株ファンドといっても設立形態は様々なものがあります。代表的な形態に投資事業組合、投資事業有限責任組合、匿名組合、会社型投資信託外国籍投資信託証券投資信託などがあります。

 

投資事業組合

投資事業組合は、民法で定義される組合を利用したもので、米国のリミテッド・パートナーシップを応用した形態です。日本のベンチャーキャピタルのさきがけである株式会社ジャフコが1982年に日本初の投資事業組合として未公開株に投資する「ジャフコ1号 投資事業組合」を設立しました。

 

投資事業有限責任組合

投資事業有限責任組合では、ベンチャーキャピタルなどが中心となって、企業や個人投資家などから出資を募り投資事業有限責任組合を組成し、未公開株に投資するものです。中小企業等投資事業有限責任組合契約に関する法律に基づいて設立される組合です。同法律は株式未公開の中小中堅ベンチャー企業への資金供給の円滑化を目的として1998年に施行されました。民法上の投資事業組合はすべての組合員が無限の責任を負うのに対し、投資事業有限責任組合では有限責任組合員の責任は出資額の範囲内にとどまるため、機関投資家の資金を取り込むことが容易になったと言われています。

 

投資事業匿名組合

投資事業匿名組合は商法第535条に規定される匿名組合形式による投資事業組合です。当事者の一方(匿名組合員)が相手方(営業者)の営業のために出資して、相手方がその営業から得た利益又は損失を匿名組合員に分配する契約です。例えば、ソフトバンクグループのSBIブロードキャピタル株式会社が営業者として設立し、主にブロードバンドやインターネットに関連する事業を行っていて中長期的に高い成長が見込まれる国内外のIT関連の未公開企業に投資することを目的としたSBIブロードバンドキャピタル投資事業匿名組合がこの形態の一例です。

 

会社型投資信託

会社型投資信託は、有価証券等への投資を目的として、投資家から資金を集めて、法人(投資法人)を設立し、運用を行なう形式の投資信託です。ベンチャーファンド市場に上場しているベンチャーファンドが代表的な例です。ベンチャーファンド市場は、2001年12月3日、未公開企業を中心とするベンチャー企業を主な投資対象とする投資法人のための市場として当時の大阪証券取引所に開設されました。その後、2002年1月15日、未公開株ファンド第1号として「ベンチャービジネス証券投資法人」が上場しました。このベンチャーファンド投資法人の登場により、これまでよりも小さい金額でベンチャー投資が可能となりました。しかし、ベンチャービジネス証券投資法人は2015年1月に解散し、2017年7月には「ベンチャー・リヴァイタライズ証券投資法人」も解散したため、2018年3月現在、会社型ベンチャーファンドは上場していません。

 

外国籍投資信託

外国籍投資信託は、外国において、現地の法令や規則に基づいて設立された投資信託のことですが、この形態を利用して未公開株に投資するファンドもあります。PAM ベンチャー・パスポート・ファンドⅢやソフトバンク・グローバル・セレクション・ファンド-ソフトバンク ボンド&プライベート・エクイティ・ファンド、未公開株・債券ファンドがその例です。

 

証券投資信託

証券投資信託は、投信法を根拠法とする投資信託です。証券投資信託において投資できる未公開株については、投資信託協会が要件を定めており、それを満たすもの以外には投資できないことになっています。2018年3月現在、未公開株に投資する証券投資信託は運用されていません。